サンタを信じますか?スウェーデン人のユールトムテ感
2010年12月27日 up
スウェーデン語でサンタクロースはjultomte(ユールトムテ)
これまでスウェーデンのクリスマスについて紹介して参りまして、julklapp/ユールクラップ(クリスマスプレゼント)julstjärna/ユールファーナ(ポインセチア)などクリスマスに関するスウェーデン語の数々を紹介してきました。
しかし最も大事な単語を紹介していなかった!と思いました。
そうです。「サンタクロースは何?」と思われた方、多いのではないでしょうか。日本では英語由来でサンタクロースまたは略してサンタと言いますが、スウェーデン語には独自の単語があります。
jultomteユールトムテです。トムテとは童話や神話に広く出てくる(主に髭を生やした)おじいさん一般のことで、ユールがクリスマスなので、クリスマスのトムテでユールトムテです。
今年のヨーテボリのクリスマスは日中でもマイナス12度の冷え込み、そんな中知り合いの家に集まりパーティーを致しました。
今年は雪の結晶snöstjärna/スノーファーナ(直訳すると「雪の星」)が輝く見事なホワイトクリスマスになりました
私達が子供の頃は「サンタクロースは煙突から入ってきて、トナカイのそりに乗り、世界中の子供たちにプレゼントを配っている。良い子にしているとイブの夜に枕元にプレゼントを置いてくれる」と聞かされていましたが、サンタクロースが本当にそうしていると信じていた人も多いのではないでしょうか。
そんな私も「煙突がない家だとサンタが来ない」なんて言っていました。
スウェーデンでは、サンタクロースが煙突から入ってくると思っている子供は殆どいないようです。まず煙突のある家は現代のスウェーデンでは(日本でもそうでしょうか)見当たりません。
しかしサンタクロースの存在は日本よりも現実的に信じられているようです。
クリスマスの時期になると、サンタの服を着たおじさんが図書館や幼稚園、イベント会場に現れ、子供たちにプレゼントを配っています。
そのサンタクロースの存在は、後述するフィンランドのサンタクロース村から、本物サンタの召使として世界中にやってきていると捉えられ、ロバニエミに行くと本物のサンタに逢えると一般的に思われているようです。
スウェーデンではクリスマスプレゼントを開けるのは12月24日の夜、パーティーなどで持ち寄ったプレゼントはその時までツリーの下に飾ります。
周りの大人が事前に受け取り「サンタクロースが良い子のあなたにプレゼントしてって言っていたよ!」と言ってプレゼントを子供に渡すことがあります。その場合はプレゼントの宛名には「från jultomte(サンタより)」と書いています。
しかし「プレゼントをくれるのはサンタだけではない」というのも子供のときから理解するようです。
ツリーの下のプレゼントの山を見ると宛名も色々、パパとママから、お兄ちゃんから...など色々あります。身近な人からプレゼントをもらうことが嬉しいというのも子供心に感じられますね。
クリスマスツリーはjulgran/ユールグラーンです。スウェーデンでは早い家庭では11月末から飾っている人もいますが、アイスランドではイブの前日23日に飾る人が多いようです。我が家はアイスランド風に毎年イブの前日に夫と息子の二人で飾ります
スウェーデンではクリスマスツリーの下に皆のプレゼントを飾り、イブの夕食後に開けます
血液センターの宣伝「今年の最高のクリスマスプレゼントに血液を」献血者が不足する冬場だからこそ血液センターも頑張ってPRしています
「サンタクロースは本当にいるのか?」
「いない」というと嘘になってしまうかも知れません。
先日紹介いたしましたが、サンタクロースの故郷と言われるフィンランドのちょうど北極圏の線上にある街、ロバニエミにサンタクロース村があります。
サンタクロース村には世界中の子供たち、だけではなく大人たちからもサンタクロース宛の手紙が多く寄せられ、12月は返事を書くのにサンタクロースも大忙し、世界中の人々の夢に答えています。
手紙の宛名は「SANTACLAUS,FINLAND」だけでロバニエミのサンタクロース村に届くそうです。
サンタクロース村にはメリーゴーランドなど子供向けのアトラクションがありますが、サンタクロースやトナカイをモチーフにしています。売店では多くのサンタグッズが買え、またサンタクロース村内の郵便局から手紙を出すとサンタクロース村の消印が押され届きます。
有料ですが「本物」サンタクロースとの記念撮影もできます。
レポーター「山本 グィスラソン 由佳」の最近の記事
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