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谷川十七世名人 羽生会長とこけら落とし対局「公式戦を楽しみに」 東西新会館建設委員会の委員長

[ 2024年11月17日 15:25 ]

高槻市へ移転する関西将棋会館の特別対局室で羽生善治九段(左)とこけら落とし対局をする谷川浩司十七世名人
Photo By スポニチ

大阪市福島区から移転する関西将棋会館の開館記念式典が「将棋の日」である17日、大阪府高槻市で行われ、創立100周年事業・東西将棋会館建設委員会の委員長、谷川浩司十七世名人(62)が、連盟会長である羽生善治九段(54)とこけら落とし記念対局を行った。木村義雄十四世名人から谷川まで4人の永世名人が揮毫(きごう)した掛け軸が飾られた、福島の会館にある御上段の間をモデルとする特別対局室。上座下座を設けない将棋盤の配置ながら、公式戦では上手が行う駒箱を開け、駒を取り出す役目を谷川が担った。

公式戦では歴代3位、168局を指した両者。戦型は角換わりへ進んで、勝負がつく前に指し掛けとした。

「私自身、公式戦を楽しみにしている。後輩が名勝負を繰り広げてくれることを期待している」

還暦を超え、現役を続けるモチベーションの一つとして語ったこともある新会館での対局。羽生とはとりわけ、1994、95年度王将戦7番勝負(本社主催)で当時の全7冠独占を阻止、そして独占を許す名勝負を演じた。谷川は当時、阪神大震災の被災者でもあった。次は、公式戦での169局目が目標となる。

「この場所から情報発信していく。地元の人に、いい形で還元できるように努力したい」

羽生はあいさつで、駅近くに敷地を提供してもらった高槻市への感謝を語った。移転に伴い、高槻市や近辺への引っ越しを進める棋士も多いと明かし、「(高槻市から)その仲介もしてもらっている」と笑いを誘った。連盟創立100周年から、棋界の新たな歴史が幕開けする。

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