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大リーグ中継 来季放映権料が高騰か?複数年契約更新のタイミング 二刀流復活しても地上波で見られない?

[ 2024年11月1日 05:00 ]

ワールドシリーズを制覇し歓喜する大谷、山本らドジャースナイン(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ

フジテレビは31日、大谷翔平と山本由伸が世界一となったドジャースのワールドシリーズ(WS)を5時間にわたり中継した。

中継は午前9時に開始。予定していた最大延長時間の午後1時半を超え、試合終了後のシャンパンファイトの様子まで余すことなく伝えた。今年のWSは、地上波ではフジが全5戦を中継。30日の第4戦まで8・2〜13・9%の世帯平均視聴率を獲得しており、同局関係者は「通常の4倍を超える数字。局内も盛り上がっている」と沸いている。

一方、来年の放送に関して、各局から心配する声も上がる。

民放各局は大リーグの試合映像を報道番組などで流せる「ニュースクリップ権」を1局年間5億円で契約している。この権利を持つことが、WSやオールスターゲームの放送の枠組みに入る条件になる。その金額は、2003〜09年にヤンキースに在籍した松井秀喜氏の活躍時に1億円から3億円になるなど、日本人選手の活躍に合わせて高騰してきた。ある民放関係者は「来季がニュースクリップ権の複数年契約を更新するタイミングだが、大谷の世界一でさらに高騰する可能性がある。あまりに高額になると...」と表情を曇らせる。

海外のスポーツ中継を巡っては近年、放映権の高騰で民放各局の撤退が相次いでいる。今季、ゴルフの海外メジャー「全英オープン」の中継を82年から42年間続けてきたテレビ朝日が撤退。5億円と言われる放映権料がネックだった。ほかに、サッカーのW杯アジア予選はホーム試合のみ地上波放送。アウェー戦は有料インターネット配信などに移っている。

民放関係者は「このままでは、地上波で世界的なスポーツ放送が見ることができなくなる」と危機感。「大谷選手の活躍は国民的な関心事であり地上波で届けたい。権利が高騰しないことを願っている」と話している。

≪来年のWSはNHK≫地上波では、NHKと民放が交互にWSかオールスターの放映権を持つ。民放はニュースクリップ権を獲得した局が、持ち回りで放送することになっており、今年はフジの番だった。大谷や日本人選手の出場となれば高視聴率が期待できるが、出場していない場合でも放送はしなければならず、例年は録画で対応していた。来年のWSはNHKが放映権を持ち、民放はオールスターを放送することになる。

≪「ぽかぽか」で珍事 放送時間1分30秒≫WSの放送延長で情報番組「ぽかぽか」(月〜金曜前11・50)がわずか1分30秒で放送終了となる珍事も発生した。午後1時48分、試合中継画面が「ぽかぽか」に切り替わり、MCのハライチ・澤部佑(38)らが「ドジャース、おめでとうございます」と祝福。和やかなムードの中「ぽかぽか、もう終わります!」と宣言した。観覧者に向けて番組の進行はしており、出演者は「(番組自体は)やってたんですよ!この模様はまた後日放送します」と説明した。

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