[フレーム]
新聞購読とバックナンバーの申込み

古舘伊知郎 YouTubeで長州力とギリギリのプロレストーク

[ 2020年8月5日 12:04 ]

14日のトークライブ「トーキングブルース」を前に意欲的に活動する古舘伊知郎
Photo By スポニチ

【牧 元一の孤人焦点】フリーアナウンサーの古舘伊知郎がYouTubeで、元プロレスラーの長州力と対談した。

2人はテレビのゴールデンタイムでプロレスが中継されていた昭和の時代の選手と実況アナウンサーの間柄。YouTubeチャンネルを開設して人気を得ている長州に対して古舘が「力さんのYouTubeがすごいので来させてもらった」と敬意を表す形で対談が実現した。

2人とも蒸留酒「グラッパ」で酔い、激しく本音が飛び交う展開。長州が古舘のこれまでのトークについて「力を見せつけようとするしゃべり方。もう二段階くらい下げた方がいい」とダメ出しすると、古舘は素直に「自分の技を見せつけようとしている」と認めて反省する表情を見せた。

興味深かったのは、話の内容がプロレスに及んだこと。長州は現役引退後、自身のYouTubeチャンネルでも、雑誌などのインタビューでもプロレスの話題を控えている。

しかし、古舘は長州と藤波辰爾の名勝負に関して「ものすごいバックドロップをやる。ひねりを加えてる。『あんなのやっていいんですか?』と聞いたことがある」と言及。それ以上この話題に触れたくなさそうな様子の長州は「ちょっと止めろ」とYouTubeの撮影を中断しようとしたが、古舘は構わず「『たっつぁん(藤波)だから、全幅の信頼を置いて、あのバックドロップをやってる』と言ってた」と話し切った。

さらに、長州が試合中に古舘の実況を耳にして「伊知郎、もうそのへんでやめておけ。いいかげんにしろ」と古舘にクギを刺した話や、プロレスファンの間で有名な長州の「かませ犬」発言の裏側など、プロレス話を盛り込み続けた。

2人の親しい関係性がなければ成立し得ないギリギリのプロレストーク。長州が古舘の実況の影響力をたたえる形で「オレは伊知郎に作られたと思ってる」と話し、古舘が「古舘伊知郎と長州小力に感謝して」と告げる場面もあった。

古舘は14日午後7時から配信限定のトークライブ「トーキングブルース」を行う。1988年から2003年まで開催していた「伝説のライブ」の復活。無観客の経験はないが「こんな今だからこそ語りたいことがある」という強い思いから配信での実施を決めた。大きなテーマは、新型コロナウイルス感染拡大による生活の変化になる方向だ。

古舘のアナウンサーとしての原点はやはりプロレス。その面白さ、価値の高さは長州との対談で実証された。今だから語れるエピソードの数々や深い思いをトーキングブルースで聞いてみたい。

だいやまーく牧 元一(まき・もとかず)1963年、東京生まれ。編集局デジタル編集部専門委員。芸能取材歴約30年。現在は主にテレビやラジオを担当。

続きを表示

芸能の2020年8月5日のニュース

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /