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生物反応が関わるシステムを設計・操作してモノづくりに利用する

新着情報当研究室に興味を持つ学生の皆さんへ(育成指針・主要設備)

【当研究室が輩出したい人材像】
"21世紀はバイオの世紀"と言われ、持続可能型社会(脱炭素社会の実現)や、より高度な医療、創薬(健康維持、高騰する医療費の解決)を、バイオの力で成し遂げようとする試みが活発化しています。生物はその複雑さから何かあやふやとしたものと思われがちですが、酒づくりや発酵食品製造の先人たちが示してきたように、目的とする生物現象を表現可能なパラメーターを適切に設定すれば、思い通りに操作できる場合もあります。工学的な視点で生物現象を理解し操作する、このような研究に興味を持ち、工学的実践に導くトレーニングを受けた人材は、バイオ業界に限らず幅広い業種の企業において適応力が高いことでしょう。
学部や大学院の講義では、化学工学の方法論と考え方を生物に応用し利用する生物化学工学という学問体系とその実践方法について教育します。バイオ反応の特性を理解し、その生産プロセスを速度論や物質収支の観点で工学的に設計・構築・効率化できる"バイオプロセスエンジニア"が食品、化学、製薬、再生医療産業の研究・製造現場で求められています。医学、理学、農学ではなく工学者としてバイオ研究に取り組む意義を理解し、実践を主体とした工学の考え方、センス、論理思考、オーガナイズする力を有し、社会で活躍・自己実現できる人材の育成を目指します。
研究室の卒業研究とゼミを通して教員と活発にやり取りする中で、工学的視点で物事を解釈,解決する実践的教育をおこない、バイオ技術者として必要最低限以上の専門知識(プレゼン力と英語力も含む)、自ら考え行動することで自己啓発しつつ成長し企業の枠の中において自己実現する力、企業において周囲と協調しチームとして力を発揮するための人間力を身に付けてほしいと思います。複数の細胞種に共通な幅広い意味での培養工学的センスを身に付けられるよう数多くの細胞種を扱っていきますので、他の学生が行っている研究にも興味をもって積極的に議論に加わってください。実学を重んじ,企業の製造現場等で役立つ人材の育成を優先しますから、研究内容は学問的な内容よりも実学的な内容が多くなると予想します。当たり前のようだが工学的に突き詰められていない大事な事象を理詰めで積み上げて考え、実践的な開発や改良に結び付ける地道な研究開発を実践できる卒業生が巣立ち、関西圏の醸造、食品、製薬、化学メーカーの技術職として活躍、自己実現してくれることを夢見ています。

過去の卒業生の進路/就職先 (2016年度〜)
当研究室では技術士(生物工学)一次試験の受験をサポートしています。

【研究室の主要設備】
本研究室では、NEDOプロジェクトのご支援により、培養技術者の実践的育成やバイオものづくり実証・社会実装を支援することを目的とした「バイオものづくりラボ」を2021年春に設置することができました。充実した設備を活かし、学生教育だけでなく企業技術者のリカレント教育等も担っていきます。当ラボでは、培養検討(培地・培養条件の検討)を煩雑化しているサンプリング、各成分測定、データ保管・解析から機器洗浄までを可能な限り自動化し、培養技術者を重労働から解放しています。来訪企業担当者が培養検討を楽しく推進でき、"体力勝負"ではなく"アイディア勝負"の領域にたどり着けるよう、ハード、ソフト、知識の面で支援します。

微生物用バイオリアクター

30L培養槽(蒸煮滅菌タイプ、流加、加圧、排ガス分析、濁度計、溶存CO2計、オートサンンプラー)


5L培養槽(4連、流加2系統、加圧、排ガス分析、オートサンンプラー、濁度計、セミオンライングルコース制御)


1L培養槽(12連、流加制御、オートサンンプラー、排ガス分析)


0.25L培養槽(×ばつ4台=32連、バッチ試験用、オートサンンプラー、排ガス分析)


濁度記録機能付きL字管振とう培養器(0.05L、36連)


シングルユース培養装置(気泡塔型30L、流加培養&オートサンプラー) 独自開発品


シングルユース培養装置(バック振とう式20L、流加培養)(注記)デモ機の常設


1Lバイオリアクター(2連、学生実験用で便利なマニュアル式) エイブル様より寄贈

動物細胞用バイオリアクター

On-lineグルコース、乳酸、細胞濃度センサー付自動バイオリアクター((注記)2024年度まで)


細胞培養用250 ×ばつ8連


3Lバイオリアクター(微生物用&動物細胞用、流加制御) 丸菱バイオエンジ様より寄贈


動物細胞用小型シングルユースリアクター(30mL, 100mL, 6連) 、耐湿度振とう培養器

周辺機器(サンプリングや分析、データ解析を省力化する自動化・DXを推進しています。)

オートサンプラー(×ばつ7台) 培養データ解析支援アプリBMDS(独自に開発)


オンライングルコースセンサー&フィード自動制御装置


酵素センサー式分析装置(糖、有機酸、脂質、アンモニア、Na、K、等)王子計測3台、Nova1台


HPLC&UPLC(×ばつ2、ビタミン)


自動酵母カウンター、自動微生物カウンター(蛍光式)、自動細胞カウンター


細胞観察装置CM20、蛍光倒立顕微鏡BZ-X800(自動ステージ、タイムラプス・Z分解能有り)


タンパク質自動分析システムJESS 無菌チューブ接合装置(テルモBCT)


分光光度計2台(自動サンプル交換) マルチウェルプレートリーダー(吸光、蛍光、発光)


菌体破砕装置(マルチビーズショッカー)、凍結乾燥器、自動洗浄機、酸素発生器


安全キャビネット(5台)×ばつ2
大型振とう培養器(2台)、小型振とう培養器
オートクレーブ(大型2台、中型2台、廃棄物専用1台)
冷却遠心機(小型2台、大型1台)
冷蔵ショーケース(5台)、冷凍庫(3台)、超低温冷凍庫(4台)
炭酸ガスインキュベーター(中型2台、低酸素・低温型1台、小型1台)
植物用人工気象器(4台)
ロータリーエバポレーター(2台)
ドラフト
超純水製造装置(2台)
倒立位相差顕微鏡


大宮キャンパス10号館バイオものづくりラボ(微生物培養施設、P2対応)

大宮キャンパス東学舎2号館生物プロセス工学実験室(動物細胞培養実験、学生実験、P2対応)

東学舎2号館学生居室(全メンバーにデスク、2ndモニターを完備)、会議スペース&教員居室


・2025年度末に専用建屋が竣工し、分離精製の検討も可能にアップグレードされます(PDF)。
(増設を予定する分離装置)
連続遠心機、クロスフロー型UF/MF膜モジュール、フィルタープレス(圧搾可)、デカンタ、
高圧ホモジナイザー、溶媒抽出検証用撹拌容器、エバポール濃縮器、小型スプレードライヤー、他


大阪工業大学工学部生命工学科
生物プロセス工学研究室
(長森研)

〒535-8585
大阪市旭区大宮5-16-1

常翔学園大阪工業大学大宮キャンパス
東学舎2号館2階

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