掲載日:2024年6月28日
国立感染症研究所(所長:脇田 隆字/以下「感染研」)は、国立大学法人東京医科歯科大学(学長:田中 雄二郎/以下「東京医科歯科大学」)と2024年5月27日、教育研究に係わる連携・協力に関する協定(以下「本協定」)を締結しました。
本協定は、東京医科歯科大学大学院における教育研究活動の一層の充実を図るとともに、感染研の研究活動の推進およびその成果の普及を促進することにより、我が国における学術および科学技術の発展に寄与することを目的としています。
2023年10月30日
国立感染症研究所
所長 脇田 隆字
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、ウイルスゲノムの変異を繰り返しながら世界中に広がっています。日本国内でも数次に渡る流行を経験し、感染管理や行動自粛、ワクチンなど様々な対策が実施されてきました。今年5月8日に感染症法上5類に指定されましたが、現在も市民の皆様をはじめ、医療従事者や高リスク者のケア従事者、自治体など様々な人々による感染対策が行われています。
10月28日に私たちは感染研の業務やサイエンスの楽しさを知っていただくため、戸山庁舎の一般公開を実施しました。私は4年ぶりに来場者と直接お話する機会を得ました。私にとって生の声を伺うことは大変貴重であり、500人以上の来場者の方々とお話をさせていただくことができました。
その中で、私の意図とは異なる内容が、私の言葉としてSNS等で広まることとなってしまったため、ここで改めて見解を述べさせていただきます。
新型コロナワクチン(mRNAワクチンを含む)が新型コロナウイルス感染症による重症化、入院及び死亡を減らすことは、多くの適切にデザインされた研究に基づいて実証されており、学術的に確立された知見です[1-3]。これは日本国内で実施された複数の研究でも確認されています[4-10]。WHOの予防接種に関する戦略諮問委員会(SAGE)は、こうした学術的知見に基づいて、重症化、入院、死亡のリスクが高い集団に対してワクチン接種を行うことは公衆衛生上の最優先事項であるとしています[11]。
「新型コロナウイルスのワクチン接種が原因で超過死亡が発生した」と考えられる科学的根拠は、現時点において確認されていません。
2020年以降の超過死亡の発生については、以下の複数の要因が影響したと考えられています。
なお、上で述べたように、新型コロナワクチンは重症化及び死亡を減らす効果があることが知られています。
今後も私を含め当所の職員一同は、市民の皆様の健康と安全の維持に寄与するために、より早く、より分かりやすく、より有益な情報を発信して参ります。
一人でも多くの皆様に、正しい情報が届き、活用していただくことを願っております。
掲載日:2023年10月17日
グローバルな医薬品開発パートナーシップ組織である IAVI1と日本の国立研究機関である国立感染症研究所(「感染研」)は、この度、感染症に対するワクチンの研究開発における連携強化の覚書を締結いたしました。
詳細は、以下をご覧ください。
Japan’s National Institute of Infectious Diseases and IAVI announce partnership to accelerate global translational research for infectious diseases(October 13, 2023 IAVI Press Releases)掲載日:2023年9月29日
8月 18 日に公表した当所職員の腸チフス感染事案については、当所病原体等取扱安全監視委員会による感染原因等の調査が行われた結果、同職員が検査・研究を行っていた実験室内での曝露による感染と判断されましたのでお知らせいたします。
同職員は現在入院中であるものの回復に向かっており、また、本事案に起因する二 次感染は確認されておらず、新宿区保健所による積極的疫学調査において健康観察対 象者全員の陰性が示されています。
なお、現在当該実験室は使用を中止しており、安全確認が完了した後、使用を再開 する予定です。
また、病原体等取扱安全監視委員会による調査結果等を踏まえ、当所バイオリスク 管理委員会においてとりまとめられた再発防止策案に基づき、当所として再発防止策 をただちに実行することとしました。病原体等取扱安全監視委員会調査報告書とバイオリスク管理委員会より提案された再発防止策案を、以下にご報告いたします。
国民の皆様にはご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。今回示された再発防止策案に則り、今後、より安全な研究の実施に努めてまいります。
国立感染症研究所職員の腸チフス感染に関する調査結果及び再発防止策について (プレスリリース)
BSL2 チフス菌実験室への臨時立入査察を踏まえた改善について
掲載日:2023年8月21日
国立感染症研究所において、チフス菌を取り扱っていた研究者1名が腸チフスを発症していることが判明しました。
当該職員は、8月11日(金)に医療機関を受診・入院し、8月15日(火)に腸チフスと診断され、感染が判明しました。
感染経路については、現在、保健所が調査を行っているところであり、当所としても保健所の調査に積極的に協力することとしています。
また、当該職員が使ったと推測される実験室、トイレ等の消毒は実施済みであるとともに、全職員に対して基本的な感染対策について指示をしたところです。
Press Release