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ホーム > 研究グループ > 深部流体研究グループ

深部流体研究グループ | メンバー紹介 | グループの詳細ページへ

深部流体研究グループでは,火山学,水文学,地球化学等を基盤とし,各種同位体を用いた地下水や地殻流体の起源,性状や流量等の解析や地下水の年代測定,沈み込み帯における水循環,マグマ性揮発物質やスラブ起源水のフラックス解析等の研究を行っています.主に地層処分の安全規制に関わる支援研究として,原子力規制庁からの委託研究(「地層処分に係る地質評価手法等の整備」)により,深層地下水の実態解明とデータベース化,各自然事象による地下水流動系の変化の予測等を実施するほか,交付金を活用し基盤的に整備すべき深層地下水に関連する知見の整備として,関東平野の広域地下水流動系の研究や地殻流体の発生と移動のダイナミクス等の最新の研究動向に対応する調査研究を実施しています.

北海道足寄町シオワッカにおける調査風景.写真では河岸から湧出する炭酸ガス(CO2)を含む塩水を採取し流量を測定しています.この湧出点は,最も近い火山(雄阿寒岳)の西南西25kmにありますが,マグマ起源の熱水と考えられます.

深部流体研究グループのホームページ

https://unit.aist.go.jp/ievg/crufluid-rg1/index.html

グループメンバー紹介

グループ長 森川 徳敏 Noritoshi Morikawa

地下水・温泉水に溶存するヘリウムを始めとする希ガスの濃度・同位体比の変動から,深層における地下水の滞留時間・起源や深部流体の起源に関する研究を行っています.また,浅層地下水における地下水の循環を解明するため,大気起源の希ガス濃度から地下水涵養温度の推定やトリチウム-ヘリウム3法による若い地下水の年代測定などの試みも行っています.

主任研究員 清水 徹 Toru Shimizu

専門は金属鉱床学です.主に国内の熱水性金属鉱床のフィールド調査(菱刈,豊羽及び光竜鉱山),採取鉱石の肉眼・顕微鏡観察,流体包有物加熱・冷却実験ならびに安定同位体比実験を行い,金属鉱床の成因的研究を行ってきました.今後は鉱床学研究のノウハウをベースに,断層中に形成された熱水性鉱物の流体包有物の研究を重点的に実施し,深部流体の活動評価に資する研究を目指します.

主任研究員 高橋 浩 Hiroshi Takahashi

専門は地球化学.地下水中の炭素成分に関する研究を実施しています.例えば,地下深部から供給される炭素についての同位体指標を利用した解析,放射性炭素による年代測定手法の検討,地下水に付随する遊離ガス組成等をもとにした地下深部から上昇する炭素成分の濃度に関する解析等です.

主任研究員 東郷 洋子 Yoko Togo

放射性核種として重要なヨウ素の環境中での挙動を明らかにするため,地下水や岩石中のヨウ素の化学形態分析や同位体比分析(129I/127I)を行ってきました.現在は特に,日本全国の地下水中のヨウ素濃度分布を調べる研究を行っています.また,独立行政法人日本原子力研究開発機構との共同研究で,岐阜県瑞浪市や北海道天塩郡幌延町の地下研究施設において,地下水や岩石中の化学成分から過去の地下環境を推定する研究を進めています.

主任研究員 中村 仁美 Hitomi Nakamura

深部流体の役割を実証的に解明するため,火山や温泉水の系統的・広域的な調査,極低含有量元素分析手法の開発,フォワードな数値モデル化や統計解析を実施し,地球化学データを指標として,観測とモデルを定量的に結びつける工夫を行っています.地質・岩石学をベースとし,地球化学的分析,さらに分野融合的で多角的な視点と手段で,未知・未解明の事象に挑んでいきたいと思っています.

招聘研究員 風早 康平 Kohei Kazahaya

火山の長期活動予測のため,火山ガスや温泉・地下水調査観測等によるマグマ起源ガスの放出機構の解明や影響に関する研究を行っています.また,地下水流動系の長期的安定性評価のため,同位体・化学指標を用いた地下水系への深部流体の寄与や断層における流体上昇に関する水文学的研究を行っています.専門は火山学,地球化学,水文学です.

HP: https://staff.aist.go.jp/kazahaya-k/

テクニカルスタッフ 高橋 正明 Masaaki Takahashi

塩水の起源・生成機構,あるいは泥火山活動との関係の地球化学的研究を行っています.質量分析法及びCRD(レーザー分光)法を用いた水の水素・酸素同位体比分析の高精度化・迅速化に取り組んでいます.深層地下水データベースのデータ編集を行っています.インドネシア(フローレス,スマトラ),伊豆諸島(大島,青ヶ島)等の地熱系の調査を行ってきました.専門は地球化学.


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