【第2回】
意思決定できない組織は、
なぜ、3つの「直感の罠」にハマってしまうのか?
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「感情系」優位vs「思考系」優位の人の見分け方
「感情系優位」の人の見分け方は簡単だ。それは、
時間の概念があるかどうか、である。
目標には必ず期限がある。現状のままでは目標が達成しないとわかっている場合、何らかの変化は必要だ。だから議論の末、「決定しないという決定」を下す場合、明確な論拠がなければならない。
にもかかわらず、「感情系」優位の人は、変化する理由のほうを求めたがるのだ。
「横山さん、そんなことをして、もしうまくいかなかったらどうするんですか?」
「今期が終わるまであと7ヵ月です。いま手を打っておくべきです」
「焦って決めると、ロクなことがありません」
「いつまで待ったら、決断できるのですか?」
「さっきも言ったように、焦る必要はないと申し上げているのです」
「質問に答えていただけませんか。いつまでに決めますか?」
「もういい!あなたにはこれ以上、口出ししてほしくない」
結局のところ、決断力のない人は、何を決断するかで頭を悩ませているのではなく、いまこの瞬間に何かを決めなければならないという決断ができないのだ。
ただ、それだけなのだ。
だから、いまこの瞬間に変化しなければならない理由をいちいち知りたくなるのである。
これまでの「絶対達成」シリーズにも書いてきたとおり、「絶対達成」という発想は、一貫してリスクマネジメントである。
「目標が未達成で終わるというリスク」をどのように回避するかを、常に考えなければならない。
前述のとおり、目標と期限はセット。
したがって、決断はいつも時間との勝負だ。
決断が遅れれば遅れるほど、期限までの距離が短くなり、目標未達成リスクが高まる。
「思考系」が弱まっていて時間の概念がない人は、決断力がないどころか、目標を達成する力そのものもなくなっていく。