ウクライナ有事で米国株はどこまで下がるか、円・金利・原油はどう動く?
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ウクライナ問題の情報は、政治的駆け引きが重なり、有事の有無という不確実性の前で、市場はヤキモキし揺れ動くばかりだった。しかし、遂にロシア軍が攻撃を開始したと報じられる。有事ショックを捉える三つのポイントを踏まえ、株、金利、為替、商品はどう動くか、緊張緩和ならどう戻るか、有事が持続する場合にどう評価するかの視点を示す。(田中泰輔リサーチ代表 楽天証券グローバルマクロ・アドバイザー 田中泰輔)
地政学リスクの不確実性に
振り回される市場
地政学問題がこじれると、市場は単に不確実性に振らされる場面が続く。いざ戦争という不安と外交と国内政治の駆け引きが相まって、市場は目を奪われ、ヤキモキさせられる。軍事衝突の有無自体が不透明である以上、ほとんどの投資家は身動きとりにくい。
一方、いざ有事で想定される市場の方向は明快なため、有事の確率が揺れ動く度に、比較的取引量の薄い市場は投機やヘッジで乱高下しやすい。
そんな有事の市場の反応、投資家の対応を考えるうえで基本となる三つのポイントを次ページから紹介し、それを踏まえた上で株価や為替の見通しを考えていく。
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