ENEOSが「貯金箱」子会社の株全売却へ、ゴールドマンも絡む複雑スキームの全貌【スクープ】
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ENEOSホールディングスの上場子会社、道路舗装最大手のNIPPOがTOB(株式公開買い付け)を経て、株式が非公開化される。ENEOSは、保有するNIPPO株(56.8%)を全て売却する。これとは別に、ENEOSが設立した特別目的会社(SPC)が、NIPPOに対してTOB(株式公開買い付け)を実施。このSPCに対して、ゴールドマン・サックスも出資することが分かった。それぞれの出資比率などスキームの全貌を明らかにする。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
ENEOSは保有するNIPPO株を全て売却
TOB用SPCにENEOS・ゴールドマンが出資
石油元売り最大手、ENEOSホールディングス(HD)の上場子会社である道路舗装最大手のNIPPOが、TOB(株式公開買い付け)を経て、株式を非公開化される。これとは別に、ENEOSHDはNIPPOに自社株買いをさせて、保有するNIPPOの株式(56.8%)全てを2500億円超で現金化する(『ENEOSが東証1部上場子会社・道路舗装最大手のNIPPOを売却、同社がTOBで非公開化』で詳報)。
NIPPOへのTOB(ENEOSHDの持ち株を除いた43.2%が対象)は、ENEOSHDが設立・出資する特別目的会社(SPC)が実施する。2022年初頭にNIPPOが上場廃止となった後、このSPCがNIPPO株を100%持つ形となり、ENEOSHDはNIPPOの連結を維持。このSPCに対して、米大手証券のゴールドマン・サックスも出資に参加する方針を固めた。ダイヤモンド編集部の取材で分かった。
ENEOSHDとゴールドマン、それぞれの出資比率など、スキームの全貌を次ページで明らかにしたい。また、アクロバティックな資本政策ともいえる、全子会社株の現金化と、SPCを介在させた連結維持に踏み切るENEOSHDの思惑についても、詳しく触れる。
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