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医療用麻薬適正使用推進活動
がん疼痛緩和のための医療用麻薬適正使用推進講習会〜症例から適正使用を学ぶ〜

麻薬は、強力な鎮痛薬として古くから医療現場で使用されてきました。一方で、 麻薬は、不適正に使用すると依存を形成するなど人間の体に様々な害を及ぼすため、「麻薬に関する統一条約」(1967年)に基づき、その取り扱いには、国際的に厳しい規制がかけられています。

1986年(昭和61年)にWHO(世界保健機関)は、専門家によるワークショップを行い、麻薬であるモルヒネを適正に使ってがんの患者の痛みを治療する標準的治療法を「がんの痛みからの解放(Cancer Pain Relief)」と題して公表しました。

この公表を契機に、医療用麻薬を用いたがんの痛みの治療は進みましたが、わが国では、この治療法の採用がなかなか進まず、がん患者の多くががん性疼痛に苦しんでいました。

このため、センターは1995年(平成7年)に厚生省(当時)の指導を受け、医療用麻薬を製造販売している製薬会社の支援を受けながら、WHO方式がん疼痛治療法を、医師をはじめとする医療関係者に周知し、臨床での治療を推進する目的で、「がん疼痛緩和と医療用麻薬の適正使用推進のための講習会」を開催することとなり、当初は日本公定書協会と、のちに日本薬剤師研修センターとの共催事業として開始しました。

2007年(平成19年)に「がん対策基本法」が施行され、がん患者に対する疼痛緩和治療を全国的に均てん化することが政府のがん対策に位置付けられたことを機会に、本事業も厚生労働省とセンターとの共催事業として行われることとなりました。



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