脳は、人間が生きるためにはとても大切なところで、どの部分でどの働きをするかがきちんと分けられています。
●くろまる統合など知的な働きをする大脳
物事を記憶し考える、判断するなど情報の分析する大脳は脳の80%を占めるいちばん大きい部分で、人体の司令塔です。
【知覚】体の外で起こったことや、体の中で起こったことを感じ取ります。情報を分析して、体全体の動きに命令をあたえます。
【知的認識】視覚や聴覚などから送られてきた情報を受け取って、考えたり決めたり、記憶します。
【感情のコントロール】喜怒哀楽(きどあいらく)などの感情の働きもコントロールしています。
●くろまる呼吸など、生命をコントロールする脳幹
脳幹は、中脳、橋、延髄、間脳に分かれています。間脳はさらに視床、視床下部、脳下垂体に分かれます。
脳幹は呼吸をしたり、心臓を動かしたり、食べたものを消化器官で消化させるなど、生きるためのコントロールしています。
■しかく新皮質と旧皮質、古皮質
大脳には、異なった働きをする部位(新皮質と旧皮質・古皮質)があります。これらは、胎児から成人になるまで、旧皮質→古皮質→新皮質の順に成長していきます。
新皮質は、運動や感覚機能のほか、知的活動(理論的思考、判断力、言語能力)と複雑な感情(喜び、悲しみ)を営む部位で、霊長類ではよく発達しています。
旧皮質・古皮質は、海馬、帯状回廊などが大脳辺縁系を構成し、本能的な欲求(食欲、性欲)、原始的感情(恐怖、怒り)、記憶の形成を営みます。