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しゃりしゃり、しゃりしゃり、キッチンの中に音が満ちる。立ち上がってくるニンジンの青い香りに、しょ... しゃりしゃり、しゃりしゃり、キッチンの中に音が満ちる。立ち上がってくるニンジンの青い香りに、しょうがを少しだけ摺り下ろし混ぜた。二人暮らしだからこのぐらいの量でいいだろう。すりおろし器の平らな板を鍋から退かせて、一人で頷いた。 実に珍しいことに、今日シャリアは休日だった。しかも、明日も休日である。二連休だ。こんなことは滅多にない。滅多にないことといえば、エプロンをつけて珍しく台所に立ち、ジャムを作っている。 シャアと同棲して五年が経った。もう、家事の分担はしっかりと出来上がっていて、食事の準備はほとんどをシャアが担当している。シャリアのために美味しくて手の込んだ料理を作ってくれる。シャアと一緒に住み始める前は、シャリアにとって食事とは、生きて行くうえで必要な栄養補給の手段に過ぎないのに、食べるための準備が面倒で片付けも面倒なものだった。勤務日はいい。軍の食堂で、ある程度内容の決まった食事を