▼ [ゲーム]『大逆転裁判』シリーズの1と2を一気にクリアした
3年前のサバティカル期間中に半額セールでカッとなって購入したままずーっと積んでいた『大逆転裁判』『大逆転裁判2』を、今年のGWから続く積みゲー消化でひたすら遊んでクリアした。
在宅ワークになったお陰で、仕事終了→軽く散歩してゲームを遊ぶといった流れが継続できたのが大きい要因だった。3ヶ月の長期休暇でも全く遊べなかったゲームを遊べるようになったのは大きいな。通勤なんて最初からいらんかったんや!
感想(ネタバレなし)
- 19世紀の倫敦が舞台となり「ドラキュラ伝説とか、逆転裁判シリーズ以上のオカルト展開か?」と予想していたが、僕の予想は完全に外れて、かなり王道のクラシックミステリ(証拠と論理による事件解決)で話が進むのであった。
- 「オカルトありき」でルールと論理が構築される逆転裁判に慣れている身としては、かえって新鮮であった。
- イギリスの生んだ名探偵であるシャーロック・ホームズが物語内の主要キャラクターとして登場し、あちこちに原作オマージュと思われるネタが散らばっているのがミステリファンとしては二度美味しい。
- ホームズの性格が非常に奇天烈な仕上げりになっており、個人的には京極夏彦の妖怪シリーズに登場する「榎木津礼二郎」を思い出した。
- 原作シャーロック・ホームズを知らなくても問題なく楽しめる本作ではあるが、原作を知っている人が遊ぶと「ワトソン役」を二重三重に見誤る構成になっているのが見事。
- 主人公の成歩堂龍ノ介がホームズと一緒に謎を解く「共同推理」システムが非常に面白い。ツッコミ役かつ熱烈なホームズファンである寿沙都さんも、いい味を出している。
- 探偵パートと法廷パートが「その1」「その2」「その3」と絶妙な長さで区切られるようになり、「ちょっとゲーム中断するか」といった休憩タイミングが計りやすくなった。大変いい改良だと思う。
- 法廷パートを中心にBGMがとても素晴らしい。クラシック調でありながら、シリーズお馴染みの、真相に迫るとアレグロに転調してテンポが変わるところも含めて、ずっと聴いていたくなる完成度である。
- 最終弁論で陪審員たちの意見を覆させるシステムも、個人的にはBGMと相まって好きだったのだけど、どうもこのシステムは間延びする印象で不評だったようだ。カメラワーク含めてかっこいいと思うんだけどなぁ。
- 『大逆転裁判』だけでは物語が全く完結しておらず『大逆転裁判2』を最後まで遊んでようやく物語の全貌が掴める構成となっており、1作目発売当時は評価が割れた作品だったらしい。後追いだから知らなかった。
- もし自分がリアルタイムで遊んでいたら確かに1作目の風呂敷畳まれなさっぷりは文句のひとつも言いたくなるかも知れない。とは言え、1作目2作目とも、収録される5話はそれぞれ事件として完結を見せているし(2作目は4話&5話が繋がっているが)、先述した共同推理や最終弁論も面白いものである。
- 『大逆転裁判2』中盤からの畳みかけるような伏線回収は、シリーズ随一と言っていい完成度だと思う。ラスボスは予想できる展開とはいえ、やっつける流れには燃えるし、かなりカタルシスを感じられた。
総評としては、2作品続けて遊ぶことで一つの大きな長編を楽しんだ気分が味わえるし、作中に再現される19世紀倫敦の世界観も素晴らしい。何より音楽が素晴らしいです。
Nintendo SwitchやPS4でグラフィックがHD化されて1パッケージとして発売されるみたいなので、今から遊ぶなら3DSよりこっちが良いと思います。
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