相続対策
相続のお悩み事例
ご相談者|男性(80歳)
不動産など長男に多めにのこそうと思いますが、どうしたら良いでしょうか。
相談内容
自身が亡くなった際、長男を中心に相続できるのか、心配しています。何か、良い手立てを教えてもらえると助かります。
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私の家は、古くから土地を受け継いでいる地主の家系です。私も小さいときから、父親に家を継ぐのは長男だと言われ育てられましたので、自身も家族の中で、そのような話題を出してきたと思っております。
子どもは長男、二男、長女の3名で、二男、長女(既に嫁いでいる)も分かってくれていると思っていますが、自身が亡くなった際、長男を中心に相続できるのか、実は心配しております。
何か、良い手立てを教えてもらえると助かります。
[登場人物]
ご相談者:男性(夫・80歳)
妻:81歳
長男:家の後継と考えている
二男:会社員 転勤あり
長女:既に嫁いでいる
解決の手引き
ポイントを解説
- ご相続人さまの間で遺産分割協議を行う場合、ご相談者さまが思い描いている配分とは異なる結果となることも想定されます。
- 財産を多めに相続させたいご相続人さまがいる場合には、遺言書の作成をお勧めしております。
代々、土地を保有されているお客さまは、相続に際してその土地をご相続人さまのどなたかに集中させるのか、分散させるのか、悩まれる方が多いと思います。この問題の正解は一つではないと思いますが、お考え頂く際のポイントをお伝えしようと思います。
お父さまとしてのお気持ちは、3名のお子さまへのお気持ちは平等と思います。昔を思い出されますと、お子さま方の笑顔が思い出されませんか?その笑顔に順序は無いと思います。こういったお考えをもとにすれば、全ての財産を3名のお子さまに平等にのこしてあげたいという結論に近づくと思います。 一方で、土地等は分割しづらい資産であり、同じものは2つとありません。それを平等にのこすのは難しく、割合(例:3分の1ずつ)でお子さま方におのこししますと共有となり、将来、お孫さまへ継いでいく際に、お孫さま間の共有状態となってしまう虞もあります。場合によっては売却して現金で分けるという事態も想定しなければならないかもしれません。
更に付け加えますと、ご相続人さまの世代は「戦後生まれ」と思います。民法の法定相続は、お子さま方は平等となりますので、ご相続人さま間で分割内容を決めようとしますと、ご相談者さまがお考えになられている長男さまを中心とした相続が実現できるか、分からないという事実も受け止める必要があると思います。
遺言書の作成
こういった事実を踏まえ、ご相談者さまにおかれましては、遺言書を作成することをお勧めします。ご自身が目を瞑られた際、どのように分けて欲しいのか、決めておかれてはいかがでしょうか。その際、遺言者さまのお考えが最優先ですが、その内容が法律・税金という観点も踏まえ検討することも重要です。また、土地を受け継がれたご長男さまが、相続税を支払うことができるか、固定資産税等を支払い続けることが可能なのか等、不動産・現金の割合も考慮する必要があります。
こう考えてきますと、不動産・現金の多くを長男さまにのこす必要があり、平等という方向性とはズレが生じることも多いと思います。それを、お子さま方がご自身らで決めようとすると、置かれている環境も異なり、ご意見が合わない場合もございます。そのために、その後、お子さま方が仲たがいをしてしまうのは、ご両親にとって最も悲しいことと思います。
仲の良いご家庭が、引き続き仲良くあり続けるために、是非、遺言書の作成をお勧めしております。
こういったことを結論付けるには知識・経験等も必要であり、ひとりで行うのは難しいことと思います。お気軽に三菱UFJ信託銀行へご相談ください。
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