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<吉野ケ里散策>子供の甕棺墓 生活環境の厳しさ示す

オニヤンマが飛び、アゲハチョウが舞い、吉野ケ里の丘をさまざまな昆虫が飛び交っています。虫取り網を持った子供たちも増えました。そして、今の時期は修学旅行と社会科見学の真っただ中です。子供の元気な声が響きます。その声こそが吉野ケ里なのだと私は思います。

昨年騒がれた石棺墓(せっかんぼ)の特別公開、春の現場公開も終わりました。謎のエリアと呼ばれた日吉神社跡地からは、石棺墓以外にも奈良時代の棹秤(さおばかり)の重りに使われた青銅製の「権(けん)」が発見され、銅剣や銅矛といった青銅の武器の鋳型や甕棺墓(かめかんぼ)が50基以上発見されています。甕棺墓に関しては、吉野ケ里遺跡から既に3000基以上が確認され、人骨も多く残されていました。

現在、公園では北墳丘墓や展示室で甕棺を見ることができます。ただ、その半数近くが子供の甕棺墓というのは、ご存じでしょうか。今回の発掘現場からも子供の甕棺墓が多く出土していました。それは、子供にとって生きる環境がいかに厳しかったかを表しています。小さいお墓を見るたびにそのことを考えてしまいます。吉野ケ里では、いつまでも子供の元気な声が響いていてほしいと思います。(吉野ケ里ガイド・福田幸夫)

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