About 九州大学について

総長室


総長メッセージ
石橋達朗
九州大学総長
石橋 達朗

明けましておめでとうございます。
2025年を迎え、「Kyushu University VISION 2030」の実現に向けて、これまでの成果を踏まえ、九州大学構成員、また関係者の方々と丁寧な話し合いを重ねながら、更なる前進をしたいと、気持ちを新たにしています。

今年は、2021年に大学構想として掲げた「Kyushu University VISION 2030」の実現に取り組んで4年目となります。あるべき未来社会の実現に向け、社会課題の解決に取り組む未来社会デザイン統括本部では、デザイン分野を中心に形成した「シンクタンクユニット」と「脱炭素」「医療・健康」「環境・食料」の各研究ユニットが協働し、人文社会科学系から自然科学系まで、組織の壁を越えて多様な研究者が集まり、協力して研究を進めています。
これらの取り組みはすでに実を結んできており、CO2分離膜の研究開発や我が国最大規模の医療データと行政データを統合したデータベース基盤の開発、海洋プラスチックゴミの予測モデル開発と世界初の数値目標の提案をはじめ、多くの成果が生まれています。
また、本学のDXを推進するデータ駆動イノベーション推進本部でも、多様な研究者が参画し、研究・教育・医療分野のDXを進めており、食料増産に必要な環境・生育管理をAI 技術で制御するデータ駆動型農業向け新技術の開発・実装など、それぞれの分野で成果を上げてきています。

このような様々な研究成果を着実かつ迅速に社会に還元していくため、4月に本学の産学官連携組織「オープンイノベーションプラットフォーム(OIP)」を外部法人化し、本学が100%出資する子会社「九大OIP株式会社」を設立しました。これにより、事業の拡張性が向上するとともに、意思決定のスピードをさらに上げ、適時に適切な方策を実施できるようになりました。7月には九大OIP株式会社の子会社として「EUVフォトン株式会社」を設立し、国内唯一の、先端半導体の開発に必要なEUV光照射・解析評価サービスを提供し、産学連携を通じた日本の競争力強化に貢献しています。
また、これらの取り組みを九州・沖縄、そして世界へと展開させています。例えば半導体分野では、熊本県、熊本大学のほか、台湾のTSMCや陽明交通大学との連携を深め、国際的な連携拠点づくりに力を注いでいます。さらに、九州・沖縄地区の11国立大学法人による九州・沖縄オープンユニバーシティ(KOOU)の幹事校として、台湾大学群12大学(UAAT)との連携を締結し、半導体や生命科学、工学分野、人文社会科学分野などで複数の国際連携プロジェクトが動き出し、大学の「知」を社会に還元できるように努力しています。

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