室堂ターミナル
表示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
室堂ターミナル | |
---|---|
室堂ターミナルと奥大日岳 | |
情報 | |
用途 | バスターミナルなど |
設計者 | 村田政真建築設計事務所[1] |
施工 | 前田建設工業 |
事業主体 | 立山黒部貫光 |
構造形式 | RC造 |
建築面積 | 2,118 m² [2] |
延床面積 | 6,236 m² [2] |
階数 | 地上3階・地下1階 |
高さ | 25 m |
着工 | 1969年5月8日 |
竣工 | 1971年 |
開館開所 | 1971年 4月25日 |
所在地 |
〒930-1414 日本の旗 日本 富山県 中新川郡 立山町 芦峅寺字ブナ坂外11 国有林137ト林小班(通称室堂)[2] |
座標 | 北緯36度34分38.35秒 東経137度35分43.76秒 / 北緯36.5773194度 東経137.5954889度 / 36.5773194; 137.5954889 (室堂ターミナル) 座標: 北緯36度34分38.35秒 東経137度35分43.76秒 / 北緯36.5773194度 東経137.5954889度 / 36.5773194; 137.5954889 (室堂ターミナル) |
テンプレートを表示 |
室堂ターミナル(むろどうターミナル)は、富山県 中新川郡 立山町 芦峅寺 [3] の室堂平にあるバスターミナル。本記事では、無軌条電車(トロリーバス)の鉄道駅として建物に併設されていた室堂駅(むろどうえき)についても説明する。
利用可能な路線
[編集 ]歴史
[編集 ]- 1964年(昭和39年)6月20日:立山高原バス道路の室堂までの開通に伴い、立山高原バスの室堂バス停が設置される(当時はプレハブ造りの建物があるだけだった)[4] [5] 。
- 1969年(昭和44年)5月8日:現在のターミナルビルを着工(村田政真建築設計事務所の設計、前田建設工業の施工による)[2] 。
- 1971年(昭和46年)4月25日:立山トンネルバスが運行を開始し[4] 、ターミナルビルが営業を開始する[2] 。
- 1972年(昭和47年)8月28日:ホテル立山が竣工し、室堂ターミナルが全館完成[6] 。
- 1996年(平成8年)4月23日:立山トンネル内のバスをトロリーバスに転換し、鉄道事業法上の駅となる[7] 。
- 2024年(令和6年)12月1日:立山トンネルトロリーバスの電気バス転換(鉄道事業の廃止)に伴い、鉄道駅の室堂駅は廃止される[8] [9] 。
- 2025年(令和7年)4月15日:立山トンネル電気バスが運行開始予定。
構造
[編集 ]建物は外壁打放し塗装仕上げの鉄筋コンクリート造りで高さ25m、積雪強度10m、鉄板葺、地下1階地上3階建てである[2] 。立山トンネルの入口とほぼ一体化した構造になっている。建築面積は2,118 m2、延床面積は6,236 m2[2]
隣の停留所
[編集 ]無軌条電車室堂駅
[編集 ]室堂駅 | |
---|---|
乗り場に停車するトロリーバス | |
むろどう Murodo | |
(3.7 km) 大観峰 ► | |
所在地 | 富山県 中新川郡 立山町 芦峅寺字ブナ坂外11 国有林137ト林小班(通称室堂)[2] |
所属事業者 | 立山黒部貫光 |
所属路線 | 無軌条電車線(立山トンネルトロリーバス) |
キロ程 | 0.0 km(室堂起点) |
駅構造 | 地下駅 |
開業年月日 | 1996年(平成8年)4月23日 |
廃止年月日 | 2024年(令和6年)12月1日 |
乗換 | 立山高原バス(美女平駅方面) |
備考 |
標高:2,450 m 建物の階数としては1階だが、トンネル内に位置するため地下駅とした。 |
テンプレートを表示 |
前記の通り、1996年の立山トンネルバスのトロリーバス転換にともない、トンネルバス乗り場が鉄道駅の「室堂駅」となった。2024年のトロリーバスの廃止により、鉄道駅としては廃止された。
立山トンネルトロリーバス廃止前は日本最高地点(標高2,450m)の鉄道駅であった。トロリーバスの廃止にともない、日本最高地点の鉄道駅は同じ立山黒部アルペンルートにある立山黒部貫光黒部ケーブルカーの黒部平駅(標高1,828m)となった。なお、ロープウェイも含めると、日本最高地点は当駅のあった時代も含めて中央アルプス観光 駒ヶ岳ロープウェイの千畳敷駅(標高2,611.5m)である。
鉄道駅であった時代には、第1回中部の駅百選に選定されている。
隣の駅
[編集 ]- 立山黒部貫光
- 無軌条電車線(立山トンネルトロリーバス)
- 室堂駅 - 大観峰駅
周辺
[編集 ]- ホテル立山(ターミナルに隣接)
- 立山室堂(室堂小屋)
- みくりが池温泉
- 地獄谷
- 奥大日岳
その他
[編集 ]- 建設位置については、立山の自然美を損ねないよう、室堂平溶岩台地の先端(大谷斜面)で建造物が室堂平からあまり見えないようにした上で、雪崩や鉄砲水の危険性を減らし、暴風雪時にも遭難防止のための道標としての役割を持たせるため、現在の位置となった[2] 。
- 室堂ターミナルで使われている水道水は立山トンネル建設時の破砕帯から噴出した湧水を利用している[12] 。
脚注
[編集 ][脚注の使い方]
- ^ 村田政真建築設計事務所「作品 ホテル立山・室堂ターミナル」『新建築』第48巻3号、新建築社、1973年3月、pp.197 - 206
- ^ a b c d e f g h i 『立山黒部貫光30年史』(1995年10月30日、立山黒部貫光発行)476頁。
- ^ 1965年(昭和40年)7月16日運輸省告示第242号「専用自動車道の工事施工を認可した件」
- ^ a b 立山黒部の開発と観光 - 立山黒部アルペンルート公式ウェブサイト
- ^ 『写真でつづる富山地方鉄道50年の歩み』富山地方鉄道、1979年7月17日、p.134
- ^ 『立山黒部貫光30年史』(1995年10月30日、立山黒部貫光発行)500頁。
- ^ 自然保護・環境保全への試み 雄大豪壮なる立山の大自然を永遠に守り伝えるために(立山黒部貫光株式会社、2022年5月1日閲覧)
- ^ 立山トンネルにおける無軌条電車(トロリーバス)事業廃止の届出及び電気バスへの変更計画について 立山黒部貫光株式会社、2023年12月11日
- ^ 「国内唯一のトロリーバス消滅へ 立山黒部貫光、EV転換」『日本経済新聞』2023年5月31日
- ^ 20180528(月) 祝立山自然保護センター入館者累計350万人達成(富山県 立山センター 立山自然保護センター、2018年5月28日更新、2022年5月1日閲覧)
- ^ "トロリーバスラストラン 写真で振り返る(4) 幻の駅「雷殿」名残今も". 読売新聞 . (2024年11月29日). https://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/feature/CO078320/20241129-OYTAT50000/ 2024年12月1日閲覧。
- ^ 室堂の水の歴史 破砕帯から毎分42トン のわき水が!? - 立山に行こう!(2018年7月7日)
関連項目
[編集 ]ウィキメディア・コモンズには、室堂ターミナル に関連するカテゴリがあります。
外部リンク
[編集 ]第1回選定 | |
---|---|
第2回選定 | |
第3回選定 | |
第4回選定 | |
※(注記): 現在廃止 |