Nature Net:暮らしの引き出し

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[画像:無防備な私を守るもの]

冬のベッドルームは少し寒いくらいが安眠できます。でも、ベッドに入ってすぐのシーツは暖かく乾いていたほうが、早く眠りにつけます。シーツは乾いていても部屋の空気は乾燥しないほうがいい。かといって、湿度が高すぎると窓辺に結露してカビの原因になるし......。

このようにベッドルームは相反する条件を満たさなくてはなりません。起きて活動している部屋とちがって、眠っているときは意識がなく、環境の変化に対応することができない。いうなれば無防備の状態を外敵から守るためです。外敵とは安眠を妨げるもの、健康を害するもののことです。極端な温度や湿度の変化、騒音、空気の汚れ、臭い、そして細菌の繁殖などです。

このうちのおおかたは建築的な解決に依存するところが大きく、たとえば壁が厚くて断熱がきちんと施されていたり、窓が2重であれば部屋は安定した温度を保つことができます。さらに内装材に天然の木、しっくい、布、紙などの呼吸する素材を使うことで安定した湿度を保てます。

眠くなるというのは体温が低下する状態です。ヒーターやエアコンをつけたまま眠ると、体温よりも気温が高くなることがあり、夜中に汗をかいて目が覚めたり、風邪をひくことになりかねません。電気懐炉や電気毛布をつけたままでは皮膚の水分が奪われて、干物みたいにひからびてしまいます。前もって暖めて、寝るときはかならず電源を切りましょう。基本的にベッドルームは暖房しないほうが健康にいいのですが。

昔の知恵に学ぶとすれば、部屋の隅に、ピッチャーに水を入れて床に置いたり、皿に水を含ませた海綿を載せておくとよいでしょう。湯たんぽもリバイバルの兆しです。

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  • 陶器や金属、天然ゴムなどの容器に湯を注いで栓をして暖をとるものです。日本には室町時代に中国から伝わったそうです。ふとんのなかに入れて腰や脚を温めていました。40℃から50℃くらいが適温です。直接ふれると熱いので、タオルで巻いてピローケースなどで包んで使います。適温を守れば、時間とともに湯も冷めるので低温やけどの心配がありません。
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