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[画像:マットレスを選ぶには]

家庭のベッドはホテルのように万人向けでなく、自分のからだがいちばんよろこぶ寝心地を追求します。さて、そのためにはどのように考えたらよいのでしょう? これは、あなたが、自分のからだと相談しながら、気持ちよく眠るための装備を調えたり見直したりするためのガイダンスです。

まずは、からだを支えるマットレスとベッドパッド。このふたつを組み合わせて寝心地の基礎を実現します。

脚つきのベッドは、木枠の内側にすのこ状に木を組んで、上にマットレスが載っています。ダブルマットレスはバネの硬さや厚さのちがうものを2段で使い、下側マットレスの底部に脚がついています。それにベッドヘッドがついただけですから、ベッド=マットレスと考えてもよいのですが、古くなったらマットレスのみを交換することができます。

マットレスにはスプリング(バネ)が仕組まれています。編み目のように連結してからだ全体を支えるスプリングの形状は、各社さまざまなくふうを凝らしています。かならず寝てみて、ダブルベッドはふたりで試します。柔らかすぎるのも硬すぎるのもよくありません。揺れかたも気に留めてください。年齢によっても、体型によっても、寝心地の好みは変わります。右へ左へと何度か寝返りを打ってみればわかります。寝返りや起き上がりに無理のないものを選びましょう。

硬いマットレスが健康によいといわれた時代もありましたが、すべての人に適合するとは思えません。そして、マットレスの寿命は約10年といわれますが、これも体重100キロの人と50キロではちがうはずですから、いちおうの目安と考えます。

ベッドパッドは通気性のよいもの、湿気を吸ってすばやく発散するものが理想です。中わたはコットンよりウールのほうが早く乾きます。カバーは麻生地が理想ですが、一般には綿生地を使用しています。いずれも中身がずれないようにキルトが施されています。

現在お使いのベッドが硬すぎる、あるいは柔らかすぎると感じている人は、その補助として、クッション性と通気性を備えたオーバーレイや、中身がヘンプやシュロなどの硬めのパッドを選ぶとよいでしょう。

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  • クッション性のある綿や羊毛を、表地と裏地の2枚の布ではさんで中身がずれないようにステッチをかけること。日本では刺し子と呼ばれています。布に綿をはさむ技法や、古くなった布切れを1枚の布に仕立てる技法などは、世界各地に存在し、古代エジプトですでに用いられていました。装飾的なベッドカバーとしてもキルトは用いられます。アメリカのパッチワーク・キルト、ハワイのアップリケ・キルト、フランスのブティ、パナマのモラ、インドのカンタなどがよく知られています。

  • 重ね敷きのことです。種類の異なる素材の、それぞれの特性を生かしつつ重ね、理想に近いクッションを追求してゆきます。ベッドパッドの場合は、クッション性と通気性の両方が必須項目です。その意味で、テンピュール社の厚さ3.5cmのオーバーレイは、すでに使っているベッドの寝心地を改良するのに興味深い商品でした。
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