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[画像:10月の過ごし方]

2008年10月掲載

天高く馬肥ゆる秋の到来です。毎日美味しいものを楽しく食べて、よく働きましょう。気温も湿度も1年のうちで最も気持ちいいひととき、いまがんばらなかったら、いつがんばるの? というくらいに心身ともに無理がきく季節です。家でも職場でも、はっきりと目標を定めて、自分の納得ゆく結果を出せるよう集中しましょう。そして読者のみなさまにとって、この秋の終わりが豊穣でありますように。

10月は衣替え、学校の制服も夏服から冬服に替わる月です。心機一転、夏の服をしまうときは、汗じみや黄ばみを来年に持ち越さないようにしたいものですね。マルセイユ石鹸を溶かした液にひと晩浸して、次の日に手で洗うときれいに落ちます。白い綿ソックスの黒ずみも同様にして、それでも不満が残る場合は、少々荒療治ですが、洗濯機の温度設定を60°Cにして洗うと落ちます。

薄手のセーターやジャケットが気持ちいい季節になりましたね。スカーフやストールは、おしゃれのアイテムでもありますが、セーターやジャケットの襟に汚れを付着させない目的もあります。また温度が急に低くなると首から風邪をひくといいますが、ちょっと肌寒いなと感じたときに首に巻くと、すぐに暖まります。薄いものを小さくたたんでバッグやポケットにいれて持ち歩くとよいでしょう。

秋冬物を出すときには、いちどきにハンガーに吊るしてぎゅうぎゅう詰めにしないことです。コートや厚物は、まだしまっておきます。というのも、この月までは衣類につく虫が発生しやすいので、クローゼットの扉を開けてつねに風通しをよくして、着たものと、まだ袖を通さないものは区別しておいたほうがいいかもしれません。

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  • 黄色く見えるのは繊維に残った汚れ(汗や皮脂やタンパク質)が酸化したものです。石鹸分が残ると、それがふたたび黄ばみますから、念入りにすすぎましょう。アイロンをかけた後にも水分が残っていますから、もう一度ハンガーに吊るして、ひと晩置いて、たたんで収納します。収納の際には、和紙や柔らかい紙で包んで乾燥剤を入れておくとよいでしょう。湿気は酸化や虫の発生を促進します。

  • マルセイユ石鹸という名前でたくさんの商品が出ていますが、フランス、マリウス・ファーブル社のサヴォン・ド・マルセイユという名の緑色した固形のバーを切りわけて使うタイプです。手で擦って水に溶かします。ちょっと根気を要しますが、洗ってみると洗浄力がまるでちがいます。麻、綿、絹、毛、あらゆる天然素材を洗うのに適しています。

  • 洗濯するときの水(湯)温は、なにを基準に考えればよいのでしょうか? それは、綿や麻、絹、毛の育った環境温度に準じていればまちがいありませんね。麻や綿花の育つ環境では、どんなに暑くとも40°Cが限界です。40°C以上で漂白剤を使用すると繊維はひどく破壊されます。毛は寒冷地で動物が寒さに耐えるために蓄えるものですから、できれば冷たい水が適しています。絹も蚕や繭の育つ地域は涼しい山間部ですから、ぬるま湯(人肌)以上の温度は避けるべきです。もちろん天然素材洗いには、良質の天然石鹸が原則です。繊維が身を守るために本来保っている油脂分を損なわず、汚れだけを落としてふっくらとよみがえりますから、柔軟剤や仕上げ剤も不要です。そうやって、素材の育った環境に思いを馳せながら手入れをすれば、天然の光沢も長く保つことができます。
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