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久しぶりにEUの話題。
先週15日に、欧州議会が人種差別や同性愛排除に対する決議を採択しました。
この中で、ポーランド家族同盟の指導者が、GLBTの人々に対する暴力を扇動したとして非難されています。GLBTというのは、「Gay, Lesbian, Bisexual and Transgender」の略で、同性愛、両性愛、性転換などをまとめていう言葉のようですが、いわゆる性的志向による差別ということですね。
人種差別は、極右勢力でない限り、正面から正当化しようというのはいないでしょうが、性的志向については、特に東欧圏でいろいろ摩擦があるようです。最近も、文部大臣が、学校が同性愛グループと接触を持つべきだとした欧州評議会のパンフレットを配布した教員グループのリーダーを解雇したという記事がありましたし、ラトビアは、一般均等指令を国内法化しなければならないのですが、そのうち性的志向による差別は国内法化を拒否しているのだそうです。
この指令が2000年に採択されたとき、わたしも、これはカルチャー摩擦を引き起こさないのかな、と懸念する気持ちがあったのですが(日本でこの指令を紹介するときも、性的志向の話はほとんどしませんでしたが)、指令採択後に加盟した東欧諸国にとっては、そのまま呑み込みにくいところがあるようです。
上記欧州議会の決議採択の際、欧州社民党を代表してシュルツ議員が「不寛容が20世紀の破滅をもたらした」と演説したところ、ポーランド出身のロシュコウスキ議員は「我が千年の歴史を通じて、我が国は欧州で最も寛容な国であった」と反論したとか。ポーランド人がドイツ人にそう言いたくなる気持ちはよく分かる。
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