×ばつ 人付き合いが苦手でうまく社会に適合できなかったけど無理せず好きなことを自由にやればいいのだ。幸い僕らは人生を選択できる。 【Retired Life】Professional Hermit Geek, Short sleeper, Fly fishing, Classic music, Sailing yacht. I founded a company of agency service when telecom liberalization. Developed some restaurant. A founding board member and stockholder of some companies. Board member of Web production office. Early retirement. "Harajuku-Omotesando Taiyaki Hozuki" closed. Speculation & Investment【Stock, Exchange, Nikkei225futures, Options, Real-estate, REIT】Born in Yokohama. Live in Pennsylvania, Tokyo, NYC, Barcelona, Ebisu, Daikanyama, Nakameguro, Minatomirai, Motomachi Chūkagai. I was not able to fit into society well, but we can take it freely without overdoing. Lucky for us, we can choose our own life." /> ×ばつ 人付き合いが苦手でうまく社会に適合できなかったけど無理せず好きなことを自由にやればいいのだ。幸い僕らは人生を選択できる。 【Retired Life】Professional Hermit Geek, Short sleeper, Fly fishing, Classic music, Sailing yacht. I founded a company of agency service when telecom liberalization. Developed some restaurant. A founding board member and stockholder of some companies. Board member of Web production office. Early retirement. "Harajuku-Omotesando Taiyaki Hozuki" closed. Speculation & Investment【Stock, Exchange, Nikkei225futures, Options, Real-estate, REIT】Born in Yokohama. Live in Pennsylvania, Tokyo, NYC, Barcelona, Ebisu, Daikanyama, Nakameguro, Minatomirai, Motomachi Chūkagai. I was not able to fit into society well, but we can take it freely without overdoing. Lucky for us, we can choose our own life." /> ×ばつ 人付き合いが苦手でうまく社会に適合できなかったけど無理せず好きなことを自由にやればいいのだ。幸い僕らは人生を選択できる。 【Retired Life】Professional Hermit Geek, Short sleeper, Fly fishing, Classic music, Sailing yacht. I founded a company of agency service when telecom liberalization. Developed some restaurant. A founding board member and stockholder of some companies. Board member of Web production office. Early retirement. "Harajuku-Omotesando Taiyaki Hozuki" closed. Speculation & Investment【Stock, Exchange, Nikkei225futures, Options, Real-estate, REIT】Born in Yokohama. Live in Pennsylvania, Tokyo, NYC, Barcelona, Ebisu, Daikanyama, Nakameguro, Minatomirai, Motomachi Chūkagai. I was not able to fit into society well, but we can take it freely without overdoing. Lucky for us, we can choose our own life." /> アメリカに移住したプロの引きこもりのフライフィッシング日記 : July 2012
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アメリカに移住したプロの引きこもりのフライフィッシング日記

【リタイア Retired Life】Professional Hermit Geek、人付き合いが苦手でうまく社会に適合できなかったので引退しました。プロ引きこもり、フライフィッシング、クラシック音楽、ショートスリーパー、通信ビッグバン時代に代理店起業、飲食店展開、ベンチャー創業に参画、早期リタイア、『裏原宿・表参道 板付きたい焼き 東京ほおずき』休業、投機投資【個別株・為替・225先物・オプション・不動産・REIT】WEB制作、ペンシルベニア州移住(←今ここ)×ばつ 人付き合いが苦手でうまく社会に適合できなかったけど無理せず好きなことを自由にやればいいのだ。幸い僕らは人生を選択できる。 【Retired Life】Professional Hermit Geek, Short sleeper, Fly fishing, Classic music, Sailing yacht. I founded a company of agency service when telecom liberalization. Developed some restaurant. A founding board member and stockholder of some companies. Board member of Web production office. Early retirement. "Harajuku-Omotesando Taiyaki Hozuki" closed. Speculation & Investment【Stock, Exchange, Nikkei225futures, Options, Real-estate, REIT】Born in Yokohama. Live in Pennsylvania, Tokyo, NYC, Barcelona, Ebisu, Daikanyama, Nakameguro, Minatomirai, Motomachi Chūkagai. I was not able to fit into society well, but we can take it freely without overdoing. Lucky for us, we can choose our own life.

July 2012

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主翼のフラップがせり出し機体は上方への大きな揚力に
支えられゆっくりと地面に近づく。
それは昆虫を連想させる格好だが、むしろ彼らを参考に開発されたものであり、
乗客を最大限気使った上でそう設計されている。
前脚と主脚、20本ほどのタイヤはアスファルトを捕らえ瞬時に表面温度は250度に達する。
サスペンションのシリンダー内をオイルが流動する。
約300トンのエアバス社製の機体が時速250キロで着陸する衝撃は
様々なエネルギーに置き換えられ分散され
それでも余りあるものが僕の体を揺すりシートベルトに押し付け
眠りから引き戻した。
「やっと離陸かい?」僕が訪ねると
「あらあら、もう一時間この窮屈なシートに私を押し込むつもり?」と
ワイフは悪戯な笑みを浮かべ僕の鼻を摘んだ。
バルセロナからイベリア航空の小型旅客機に乗り約一時間でマヨルカ島に着く。
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マドリード、コルドバ、グラナダ、セビーリャ、マラガと
本来であればスペイン周遊を楽しみたいところだが
一週間という限られた時間の大部分を移動時間に充てる回遊性魚類ような真似はしたくない。
かと言ってバルセロナだけで過ごすのもどことなくもったいない気もする。
そこでワイフが旅の希薄と濃厚、ほどよい加減を睨み日帰りでの
マヨルカ島ツアーをアレンジしてくれたのだ。
空港からバスに乗り島の南部に位置するPalma de Mallorcaという中心地へ向かった。
「思っていた以上に街が完成されているけどシャッターが降りてるね」
「まだみんなベッドの中なのよ。それよりあなた、私おなかペコペコよ、
美味しい朝食を摂れる店でも探しましょうよ」
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赤いレンガの石畳が続いたかと思えば黒いレンガが現れる。
少し歩くと今度は野球のベースを連想させる白い正方形の石畳が広がる。
メインストリートから分岐していく細い路地に目をやると、
赤や黄色に塗られた小さな建物が朝の陽を遮るように立ち並び、
その陰には強い生活の息づかいがあった。
「このお店にしましょ。このパン有名なの。
マヨルカ島に来るヨーロッパの人はみんな買って帰るんだから。ねっ」
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フェイスブックブルーの日よけテントの下には手入れの行き届いたショーケースがあり、
一見して甘そうな物体がぎっしり詰まっている。
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僕はそれに一撃でノックダウンされた。
チョコレートとキャンディーで紙ほどの小麦粉を挟んだもののような味がした。
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暴力的な甘さが僕は好きだ。
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スペイン、バルセロナ。
目の前にサグラダファミリアが現れた。
スケールやディテールへのこだわり、大胆な建築様式、
設計図を残さずデッサンや模型を元に建築しようとしていたというストーリーが
僕の脚と呼吸を止め、時間すらも奪っていった。
「四つの数字の和?建物の強度には問題がないのか?」
受難の門のレリーフの不思議や曲面で構成される壁の美しさは浅学非才の僕の感動を誘い、
そこに立つだけでアントニ・ガウディや名だたる芸術家と何かを共有できたような感覚に陥る。
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着工から100年以上、時の洗礼が古典的な趣とモダン彫刻の奇跡的な融合をその見返りとして与えたのだろう。あるいは彼らは芸術家の顔をした魔法使いか何かで、
その昔唱えた呪文が効果的に僕に作用しているのかも知れない。
内部も概ね完成し現在では写真撮影のアングルに困ることはない。
数年前、友人がスペインで結婚式を行った。
これに参加する予定だった我々10数名のグループは新宿にある小さな旅行会社を訪れ
様々なオプションプランを検討していた。(結局、その式に参加することは無かったのだが)
高層マンションに格納された70平米3LDKほどのファミリータイプの部屋だったことを覚えている。

担当してくれた旅行会社の社長は、僕らが思春期に貴重な情報源としていた
テレビ番組「トゥナイト」の司会をしていた石川次郎さんを
どこまでも世話好きな地理オタクにしたような人だった。
一つの質問をするとそれにまつわる回答が、
あるいは明確に無関係と判断できる回答が次から次へとこぼれ落ちてくる
まるで壊れた自動販売機のような彼を尊敬していたし、
もし天職という言葉が本当に存在するなら、
彼は極めてそれに近い仕事をしているのではないかと羨んだりもした。

大手旅行代理店が規模のメリットを活かし価格競争が激化する昨今、
彼らは深い知識と小規模だからこそ実現できる
アレンジ力という優位性でこの業界を生き抜いていた。
ことヨーロッパについてはその旅行会社の優位性(社長の特性)が顕著に現れ、
観光ルート、滞在中の過ごし方、服装、このエリアには何日間、
飲み物はこれを飲むべき、この店ではこれを買うべき、
といった具合にユーモアを交えながら親切丁寧に説明してくれた。

中でもスペシャリストが放った「工事現場(サグラダファミリア)
なんて観てもしょうがない。なんであんなものを観るのだろう」
という言葉は痛烈で今回バルセロナを訪れることが決まった時もこの言葉が蘇ったのだ。
僕にとって旅は心を傾けることができる数少ない趣味であり、
その旅を追求し、生活の手段とし、なおも発展しているそんな彼が
権威として僕の前に立ちはだかり大きな影響力を及ぼしていたのだ。

我々の生活の中にひっそり潜む影響力は誰かの有利になるような選択をさせたり、
判断をおくらせたり、場合によっては致死的なワナに誘い込んだりする。
高度経済成長やバブルの恩恵"だけ"で上手にやってのけた大先輩がささやく
「勉強なんてする必要ないよ」という言葉に耳を傾けてしまったり、
白衣を着たお医者さん風のおじさんが登場するテレビCMを観て、
これで自分もダイエットに成功できるのではないかと甘い夢を見る時もそうだ。
高値のついた中古物件を見せつけられた後、割安な(ということになっている)
新築物件のローン契約書にサインをしてしまうことも度々ある。
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ただ自分より数十年余計に生きているだけの"敬うべき年上の賢明な助言"や
広告屋の演出と呼ばれる"全知全能で不可能などない偉そうな人の予言"に
それほど強く意思決定の背中を押させていいのだろうか。
小指ほどの真実とそれより幾分大きな嘘を巧妙に混ぜ合わせた情報が忍び寄る時、
どのような影響力が働き、どのように感情が動き、そして行動しようとしているのかを
見つめる習慣を持つことは決して損ではないはずだ。
正確な情報を得ることに集中しバイアスは割引き
中立的にジャッジする習慣を身につければ誰かに聞いた悪口を元に、
何かを批判したり攻撃したり死の淵に追いやる悲劇も避けられるのではないだろうか。

僕が崇めていた旅のスペシャリストの一言は非常にネガティブなもので
サグラダファミリアへの興味を著しく削いだが
それは少なくとも10年以上も前の発言であり、現在とは状況が大きく違う。
また期待が小さかった分、その反動は絶大だった。

バルセロナを訪れる時はサグラダファミリアを観た方がいい。
情報の格差はいつも僕らに損失の機会を与えてくれる。残念なことに
その情報の非対称性のうち小さな側に僕らが立っていることがいかに多いことか・・。
笑顔と上滑りの言葉に怪しい雰囲気を着せた古物商に、
価値の無いろくでもない壷を掴まされる時もそうだし、
無口なタクシー運転手の親切心ともとれる迂回ルートで
メーターを余分に稼がれる時もそうだ。
保険会社からは聞いたことも無い法律用語を並べ立てられ
満足のいく金額を引き出せないこともあるだろう。
損失、言い換えれば、彼らが僕らから奪っていくものは
大切な「お金」だけではなく、有限の「時間」や、
その時間の質の善し悪しを左右する「精神的な充実」まで含む。
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グエル公園はバルセロナの山の手にあり、
最寄りの駅から行き着くには額に汗を浮かべる程度には歩く必要がある。
その名の通り、かつて実業家グエル氏とガウディが夢の住宅地を創造し彼らもまたそこに住んでいた。現在は公園として解放され世界遺産登録もされている。
いつの時代もどこの国でも偉い人は高い所、地位(ぢぐらい)の良い場所に住むもの。
したがって多少の山登りは当然のことなのだ。

住宅街に囲まれ舗装された道を上っていくと中腹あたりで
バルセロナの街を一望できる場所があった。
空はうっすらと雨雲に覆われているものの、建設中のサグラダファミリアや
レンガ色が規則正しく並ぶ様子が見て取れる絶好の記念撮影ポイントだ。
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そこには既に先客の男性が一人いて、景色に観いっているのを確認できたが
この時点では何一つ不自然な要素は無かった。
若い頃は皆が自分の思いつくことは誰も思いつかないだろうと信じているものだ。
しかし何年かいや何十年かの歳月を重ねたことでそれが大いなる勘違いだったことを学んだ。
だから今回も同じように、僕が美しいと思う景色を
他の誰かが同じ思惑で見つめていても何ら不思議ではない。

デニムパンツによれたグレーのTシャツを着ている。
小さなバッグを肩から斜めに掛けケータイに景色を収めている彼は
僕らに気づくとまるでコレクターが絶版ものの書籍を
偶然にも図書館で見つけたような表情を浮かべ言葉を投げかけてきた。
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「やあ、写真を撮ってくれないか。このボタンを押してくれ」
手渡されたケータイはいわゆるガラケーと呼ばれるもので
言うなれば小さな産業廃棄物に近いものだったので僕の直感は微弱に反応をしめした。
「1、2、3、チーズ」
「ありがとう。ありがとう。今度は画面を横にして撮ってくれないか。もっとこっちで」
「ああ、いいよ」
この時、彼は持っていた荷物を地面に落とすなどおっちょこちょいでしゃべり方も人懐っこい
水戸黄門でいううっかり八兵衛、サンバルカンでいうバルパンサーキャラクターだった。
しかし「もっとこっちで、もっと近くで」と路地の奥に誘い込むような行動は
僕の直感をさらに強く反応させた。
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直感は時に超能力にも似た理解不能の特別な力として語られることもあるが、
実はそれは経験や訓練で鋭く磨き上げることが出来る。
いつも時間に遅れてくる金遣いの荒い女性とは
直感的に結婚生活がうまくいかないだろうと察知できるように。

「1、2、3、チーズ」2ショット目を撮り終わった時、僕はそれより先に踵を返した。
デニムパンツを穿きスカイブルーのシャツを着た2人組を認めた時、
直感という針は現実というゾーンを指し示していた。
2人組が「なにやってるんだ!ここは写真はダメだ!」と叫ぶと、
先ほどの観光客はひたすら「ごめんなさい。ごめんなさい」と謝っている。
想定していた通りの展開で(なぜ写真がダメなんだ?)
僕は恐怖より笑いをかみ殺すことに意志の強さが必要だった。
「この後、警察を名乗るはずだ。こい、こい、言ってみろ」と足早にその場を去りながら考えた。
せっかくやってきた獲物を何のアクションも起こさずに見逃すようなことになれば、
バルで反省会を開催せねばなるまい。
責任の所在が追求されるチームプレーの悲しい特色だ。
2人組は冷静さを装いながら急いで次の行動にでた。
ちょうどクールに見られたいビジネスマンが閉まりかけの電車に乗り込むように。
目黒図書館の会員カードよりもう少しライフサイクルを延ばしたような
ニセ警察証明書を辛うじて僕の横目に滑り込ませることができた。
しかし僕は経験、書籍、友人、ネットからの情報という
最強のトレーナー達の見えない手で充分に訓練され、また想定している。
これら知の集積を盾に毅然たる態度で「NO」とだけ伝え立ち去ると
彼らは何事も無かったように古い街並へ消えていった。

暴力的な恐怖は一切無い。
彼らにとってはイタズラの一種なのか、それとも生業なのか。
大人3人が一日中観光客を待ってどの位の売上がたつのか、
シンジケート化されているのか。
謎は深まるばかりだ。
ちなみに全く別の場所では、インラインスケートを履いたイイ歳の2人組の男が
「今、何時?」と近寄ってきたが、スケートで遊ぶような地元の大人が
2人も揃って時計やケータイを持っていないわけがないとスルーした。
これがスリ(詐欺?)目的であれば約1週間の滞在で2件のアプローチなので
やはりスリの多い土地と感じずにはいられない。
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頭でっかちになり臆病になることは様々な可能性の芽を摘んでしまう。
情報に押しつぶされるのではなく情報の格差を小さくすることが大切だ。

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