グレートサイヤマン
グレートサイヤマンとは、1993年からフジテレビ系列で火曜深夜43:00〜43:30に放送されたテレビアニメ。
概要[編集 ]
本作は「ドラゴンボール」のスピンオフ的作品で、本編との関わりは一部の登場人物の名前以外は基本的に持たない。ただし設定等がリンクしているところがあり、セリフ等についても、ファンがニヤリとするシーンがあるなど、いかにもな展開になっている。
物語は謎のヒーロー『グレートサイヤマン』が街に次々と現れる悪者をこらしめていくという内容で、スーパーヒーローの王道を行く作品となっている。この内容が子どもやファンに受け、世界中で人気になった。また、自分の強さに悩む主人公「ソン・ゴハン」の心境なども丁寧に描かれており、普段アニメを見ない大人にも賞賛を受けている。 当初は2クールの予定であったが、爆発的な人気のため4クールに延長された。このため、3クール目以降は武道大会編となる。
ストーリー[編集 ]
- 第1部(1〜2クール)
- ソン・ゴハンは、正義感が強いのと、極端に力が強いという事以外は、ごく普通の高校生。ある日、彼が悪を懲らしめているところを週刊誌に掲載されてしまい、生徒からの賞賛を受ける。しかし学校側はそれを思わしくないため、ゴハンは退学寸前に追い込まれてしまう。この話を聞いた世界一の科学者ブルマは、ゴハンのために『グレートサイヤマン』に変身できるアイテムを製作した。こうしてグレートサイヤマンは街のヒーローとして、悪事を見つけると変身し、悪人を懲らしめるようになった。
- 中盤、強力な組織が登場し、グレートサイヤマンは窮地に追い込まれる。しかもその組織の裏には、ある男が関与していた・・・。
- 第2部(3〜4クール)
- その後ソン・ゴハンは、一家の家計を救うために武道会への出場を決意する。やがて弟のゴテンやビーデルも合流し、デート気分で修行することに。やがて武道会が開催され、ゴハン、ゴテン、ビーデル、トランクス、クリリン、ピッコロは予選をどんどん勝ち進んでいき、ついに予選を通過した。しかし、決勝トーナメントには、諸悪の根源であるスポポビッチが待ち構えていた・・・・・。
キャラクター[編集 ]
グレートサイヤマン関連[編集 ]
- グレートサイヤマン1号(ソン・ゴハン)(怪物王子)
- 本作の主人公。一見普通の高校生だが、人一倍強い正義感と、常人に比べて強すぎるという特徴を持っていた。今まで本人はそれを気にしていなかったが、ある事件を力ずくで解決してしまったことで学校から問題児として扱われることになり、トラウマに陥っていた。それを見かねたブルマは、正体を隠すための変身スーツを製作し、ゴハンにこれを着て悪と戦うように言い聞かせた。結果生まれたのが『グレートサイヤマン』である。これ以降、ゴハンはグレートサイヤマンに変身しては悪を退治するという事を繰り返し、何とか平穏な学校生活を送っている。
- グレートサイヤマンスーツ自体は、特に筋力がパワーアップするなどといった付加機能は備えていらず(そもそもゴハン自身が強いため、そうする必要がない)、正体を隠すためのコスチュームに過ぎない。ただし、それではおもしろくないと思ったブルマにより、防御機能をスーツに施している。初期のころはヘルメットにも索敵機能などが施されていたが、ゴハンの意見により撤去された。ちなみに「グレートサイヤマン」の名付け親はゴハン自身であり、彼のセンスのなさを物語っている。
- 3クール目からコスチュームを更新し、『グレートサイヤマンV2』と名乗るようになった。それと同時にポーズも変更されている。
- グレートサイヤマン2号(ビーデル)(猪熊柔)
- 本作のヒロインで、世界チャンピオンの娘。ゴハンと同じ高校に通学する傍ら、警察の仕事も手伝っている。グレートサイヤマンを目撃した時に、近くにいるはずのゴハンがいないことに気づいたビーデルは、「もしかしてグレートサイヤマンはゴハンくんなのでは?」と疑うようになった。
- 2クール終盤で正体を暴くが、これがきっかけで彼女はゴハンのもとで鍛えられ、次第に恋愛感情が芽生える。武道会では悪の魔人に敗北するが、この時ゴハンがあの豆で彼女の体力を回復させるシーンが非常に有名である。
- 最終回では『グレートサイヤマン2号』になり、1号と共に悪を成敗している。
その他[編集 ]
- ブルマ(ドキンちゃん)
- 世界的に有名な科学者。ゴハンが強いせいで学校から問題視されている事を理解し、ゴハンのためにグレートサイヤマンスーツを開発した。
- 昔はゴハンの父親と、さまざまな冒険を繰り広げていた。
- チチ(穂波たまえ)
- ゴハンの母親。なのに「チチ」という名前(笑)。
- 専業主婦だが、ゴハンの強さは天下一と自慢しており、ゴハンを武道会に出場させる。
- 当初はヒロインの座をかけてビーデルと対立していたが、ビーデルがお金持ちということを知ると「早く結婚しろ」と大いに喜んでいた。
- ソン・ゴテン(星野鉄郎)
- 表向きはゴハンの弟ということになっているが、実はゴハンの父親「ゴクウ」本人。
- なぜかというと、去年遊園地で迷子になった時に偶然犯行現場を目撃したので黒ずくめの男に毒薬を飲まされて体が縮んだためである。その後、阿笠博士の命令で自分の本名は隠して「ゴテン」と名乗るようになった。当初、ゴハンは彼がゴクウだという事を全く知らなかったが、ある事件で彼の正体を知ることになる。
- 中盤、彼を殺そうとした男の組織が登場し、誘拐されてしまう。その後についてはお察しください。
- 第2部では武道会に出場したが、決勝トーナメントでスポポビッチと対決、重傷を負ってしまう。
- トランクス(ドロロ兵長)
- ゴテンの親友でブルマの息子。グレートサイヤマン(=ゴハン)の格好を認めていない。ゴテンの正体を知る数少ない人物。
- ミスターサタン(ロビンマスク(初代))
- ビーデルの娘。自称格闘技世界チャンピオンだが、実は体力ゼロのニート。実はウィキペディアのロニセラでもあり、暴言を書き込むことによって自分の強さをアピールする馬鹿である。
- クリリン(某海賊)
- ゴハンの兄のような存在であるおっさん。身長は低い。かつてはハゲだったが後にカツラを着用。一時期、子育て(と奥さんに尻に敷かれていた)ため一戦を退いていたが、武道会に出場、年齢を感じさせない実力を見せた。
- ピッコロ(諸星あたる)
- ゴハンをむちゃくちゃ強いやつに育てたコーチ。厳しいが、ゴハンを想う気持ちは人1倍である。体色の都合上病人と間違われているのが悩み。弱点は海王星人で、決勝トーナメントでは彼らのオーラで反射的に降参してしまった。
- ドクターゲロ
- 第1部に登場する科学者。以前登場したドクターゲロと同一人物かどうかは不明(もっとも本作はパラレルワールド扱いなので、気にすることはない)。ゴクウを小さくした毒薬を開発した人物であり、人造人間を使って犯罪を起こした張本人でもある(黒ずくめの男も実は人造人間)。超人類である人造人間を開発し、グレートサイヤマンを倒そうとした。
- シン(トンガリ)
- スポポビッチを処刑するために海王星からやってきた神様。最終話でゴハンがやっつけたスポポビッチを連れて帰った。
- キビト(七星龍)
- 海王星の神様シンの執事。シンの命令であればどこへでも行く。
- スポポビッチ(ファルコ・ランバルディ)
- 本作のラスボス。街の人間を選んで操り、悪事を働いていた張本人。ドクターゲロの計画にも裏で協力していた。通常の攻撃ではダメージを受けないため、ビーデルを苦戦させたどころか瀕死の重傷を負わせた。結局、怒りによってグレートサイヤマン・アルティメットにパワーアップしたゴハンに大ダメージを負わされ、やっつけられた。
- ヤムー(ウーロン)
- スポポビッチの部下。その正体は昔ゴクウ(今のゴテン)の知り合いだったスケベ豚。ギャルのパンティを手に入れて世界を救ったことがあるが、やはりいろんな意味で変態なので、悪い心を持つようになってしまった。
- スポポビッチが倒された後は元の鞘に納まったが、スケベ心は直っていない。
劇場版[編集 ]
- グレートサイヤマンと伝説の武闘家
- グレートサイヤマンVS地獄からの使者
- 帰ってきたグレートサイヤマン 新たなる伝説
本作は3度の映画化を行なっている。放送中に映画化された一作目は「アニメ映画の中でも最高の出来」という声が上がり、好評だった。そのため、放送終了後にも2度目の映画化も実現している。2000年代に入ってからはDVD-BOXも発売されており、特別版(本編のダイジェスト版)のテレビ放送も行なわれた。これが人気再燃のきっかけを作ることになり、リアルタイムで見ていない子どもたちにも注目された。それを受けて製作された三作目も良い成績を残している。
名シーン[編集 ]
- ゴテンがドクターゲロの巨大人造人間に対し、「亀亀波」という、かめはめ波の3億倍(推定)の威力のある技を発動した瞬間。その直後、その技を見たゴハンがゴテンの正体を知った顔が崩れていたのは有名。
- ゴハンがビーデルと、デート気分で修行しているシーン(30話前後)。
- ゴハンがスポポビッチにやられたビーデルに謎の豆を与え回復させるシーン(これにより視聴率80%獲得)。
ポーズ[編集 ]
本作の最大の見所として、グレートサイヤマン登場時のポーズがある。また、ポーズのところどころに、おしりペンペン、コマネチ、おならプー、シェー、あっかんべー、ムンク、チョメチョメブーラブラなどが入っているのも特徴である。
これはあまりのダサさから子供たちに非常に好評で、真似する子供が多かったが、PTAがこれに対して文句を言ってきたので、3クール目以降は自主規制され、別バージョンのポーズに差し替えている。
備考[編集 ]
- 最終回3話ほど前に、スポポビッチの首が折れるシーンがあるが、これがPTAの槍玉を喰らい、ビデオやDVDでは該当シーンは修正された。
- 最終回でゴハンを庇おうとしたビーデルが投げ飛ばされたとき、グレートサイヤマンの後ろに彼の父の幻が現れるシーンがある。そのときにビーデルのヌーブラ着用が確認できる。またその際にグレートサイヤマンの息子がグレートな事になっていたという都市伝説がある。
- このアニメは、最高視聴率90%(ビデオリサーチ調べ)を獲得した。
- 上記の通り、本作はオリジナルとの関連はほとんどないが、本編やゲームでは『IFの世界(いわゆるパラレルワールド)』が存在するため、本作もオリジナルから分岐した世界と思っているファンも存在する。
関連項目[編集 ]
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