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2010年10月15日

ブログアクションデーに寄せて:2010年のテーマ「水」:A SEED JAPANセミナー報告


今日10月15日は「ブログアクションデー2010」、今年のテーマは「水」!


毎年異なるテーマについて同じ日にブログを書くという世界的なキャンペーンで、今年4年目を迎えます。
過去には「環境(Environment)」、「貧困(Poverty)、「気候変動(Climate Change)」がテーマになりました。


どのテーマもAMネットの活動領域と深く関わるので、昨年から参加しています。
昨年の記事はこちら↓
http://am-net.seesaa.net/article/130315956.html


さて、「水」をテーマに先月開催されたセミナー『見つめ直そう、水の流れ。』の様子を報告します。


タイトル:『見つめ直そう、水の流れ。』
日時 :2010年9月23日(木・祝)13:00-16:00
場所 :東京 広尾 JICA地球ひろば 3F 講堂
参加人数:50名程度
主催 :国際青年環境NGO A SEED JAPAN

プログラム:
全体進行: 松島由佳 (A SEED JAPAN)
【第一部】
13:00-13:15 オープニング
A SEED JAPAN水プロジェクトのスタンスと本セミナーの流れ/本木 美穂(A SEED JAPAN)
13:15-14:05 ゲスト講演
『東京都の水道の仕組みと問題点』/ 中川 崇氏(全水道)
『日本のボトルウォーターに潜む問題 山梨県北杜市白州町の事例』/ 草刈 良允 (A SEED JAPAN)
14:05-14:20 質疑応答
14:20-14:35 休憩
【第二部】
14:35-15:50 パネルディスカッション『世界の水状況から見る、"オルタナティブ"とは』
パネリスト: 堀内 葵氏(AMネット) / 中川 崇氏(全水道) / 草刈 良允(A SEED JAPAN)
コーディネーター: 佐久間 智子氏(PARC)

*//
まずお2人に、
『日本のODAという視点から見る水問題とNGOの役割』/ 堀内 葵氏(AMネット)
『世界の水危機と水ビジネスの矛盾』/ 佐久間 智子氏(PARC)
について10分ずつお話いただいた後、
それぞれの方が紹介した事例に対してのオルタナティブについて
ディスカッションしていきます。
//*

15:50-16:00 閉会の挨拶および各種ご案内






オープニングにA SEED JAPAN水プロジェクトのスタンス説明。水プロジェクトの発端は映画『ブルーゴールド』。問題意識を持ったメンバーが文献やウェブで情報を探していたところ、山梨県北杜市白州町の住民のブログを見つけた。飲料メーカーなどの大規模な地下水取水が行なわれており、井戸水が濁ったり枯渇、と書いてあった。実際に現地に行ってみようと今年8月に調査を実施した。水源という観点から水問題を考えていきたい。

ゲスト講演:『東京都の水道の仕組みと問題点』/ 中川崇氏(全水道)・・・水道とは何か、その歴史、現在の状況など基礎的データをもとに解説。全水道としての水基本法制定に向けた取り組みが説明されました。

講演:『日本のボトルウォーターに潜む問題 山梨県北杜市白州町の事例』/ 草刈良允 (A SEED JAPAN)・・・現地調査の報告。枯れたり濁ったりした井戸を見学。住民には企業から採掘への同意書を求められたが、実際に送られたのは採掘が始まった後であった。科学的根拠を示すのは難しいので、企業とのやり取りをきちんと残しておこうという取り決めをした。

パネルディスカッション『世界の水状況から見る、"オルタナティブ"とは』のなかで、佐久間智子さん(PARC理事)が「世界の水道民営化の実態」と題し講演。民営化の背景にある考え方やイギリスでの事例を紹介し、さまざまなオルタナティヴはあると指摘されました。



その後、堀内が「ODA(政府開発援助)を活用した水ビジネスの問題点」と題し、自治体の水ビジネスが政府の新成長戦略に乗って進められていること、東京都が今年6月に発表したアジア5カ国への国際貢献ミッション団派遣について、ODAのあり方や国際貢献とは何かという点をお話ししました。

パネルディスカッションでは、佐久間さんがコーディネイターとして、日本国内の民営化の状況やそれをどう考えるかを提起し、堀内が「公/私の二分法ではなく、共という考え方も入れるべきでは」、「ODAという税金が使われているプロジェクトについて私たちがもっと知るべき」と話しました。水源や地下水の規制をどうするか、という点をしっかりと考えなければならないという中川氏の指摘と、草刈氏の「現場を見ていくことが重要、日本にも世界にも水問題が多く存在する。今回の調査は10月中にASJ水プロジェクトのウェブページにアップするので関心を持ってほしい」との宣言で会は終了しました。

【感想】

東京都が進めている事例が実際にはどのようになっているのか、もう少しリサーチが必要だと感じました。大阪市や横浜市、北九州市、埼玉県なども水ビジネスに乗り出しているので、ニュースを集めるだけではなく、その背景をきちんとまとめ発信しなければなりません。このあたり、今年中の課題です。

なお、今回のセミナーはUSTREAMでネット生中継がされました。
録画された映像を見ることができます。アドレスはこちら↓
http://www.ustream.tv/channel/aseedjapan-water-seminar01


(堀内あおい)
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