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新刊

×ばつM&A入門

The Valuation of Football Clubs

Jリーグは1,228億円でプレミアは4兆2,892億円? 企業価値評価の視点でサッカービジネスの裏側を可視化する

著者 岡本 教孝
ジャンル 会計学 > 会計実務
税法・税務 > その他
経営学 > 経営戦略(政策・計画)
出版年月日 2026年06月10日
書店発売日 2026年06月12日
ISBN 9784419073053
Cコード 3034
判型・ページ数 A5・256ページ
定価 3,080円(税込)
在庫 在庫あり

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サッカークラブは赤字であるほど企業価値が高い!?
スター選手がいるクラブの価値が高いとはいえない!?
Jリーグクラブのコントロールプレミアムはマイナス!?

サッカークラブの企業価値評価(バリュエーション)を通じてサッカービジネスの仕組みがわかる

サッカークラブはいくらで買えるのか
その価格はどうやって決まるのか
どういうクラブの価値が高く、どういうクラブの価値が低いのか
なぜプレミアリーグのクラブの方がJリーグのクラブより圧倒的に高額で取引されるのか
この差は何か? どのような仕組みで決まるのだろうか?

本書は、これらの要因について、筆者の携わるプライベート・エクイティ・ファンド業務の知見と、データ分析を通じた学術研究の成果の両面から迫り、サッカークラブの価値の「見える化」を試みています。

プレミアリーグ所属クラブと比較すると、JリーグクラブのM&A取引価格は現状として大幅に低い水準にあります。しかし、その理由を単に「人気の差」で片づけるべきではありません。価格差を生み出している本質的な要因は、世界と日本のM&A市場の成熟度の違い、移籍金に対する考え方の差異、さらには会計制度や税制といった制度面の相違など、多岐にわたる可能性があります。

「この違い」を探るために、本書では、上場プロサッカークラブの市場データ、財務データを用いて企業価値評価に影響を与える要因を抽出しました。
その上で最適な評価モデルをつくり、さらに過去のサッカークラブM&A事例を適用して、コントロール・プレミアムを算定し、最終的にJリーグクラブの想定される「M&A取引価値」を導いています。
「Jリーグクラブの価値は、どうすれば客観的に測れるのか」という問いへの一つの答えがここにあります。

少し難解な話のように聞こえますが、本書は専門的な分析の軌跡を辿れるように、学術的な骨格を保ちながらも、多くの読者に理解してもらうために、わかりやすさを重視しています。図表を多用し、回帰分析の結果にはひとつひとつ解説を付しながら、「入門書として読む」、「深く学ぶための入り口」として使えることを目指しました。

スタジアムで声の限り応援し熱狂する——
これもサッカーの楽しみ方です。しかし、サッカークラブが「事業体」であることを認識し、選手は単なるプレイヤーではなく「資産」である―
スタジアムは単なる試合開始ではなく、収益を生み出す「社交場」である―
スポンサーは単なる広告主ではなく、ビジネスを高め合う重要な「パートナー」である―
という視点を持つことで、普段見ている試合やニュースの意味がまったく違って見えてきます。
移籍金の話も、クラブ買収の話も、親会社・株主の交代も、すべては「クラブ価値」の問題につながり、試合だけでは見えないサッカービジネス全体の本質に迫ることができます。

サッカーは「感情」で楽しめる、でも数字で見ればもっと面白い!
本書は、Jリーグの未来を感情だけではなく数字で語れるようになるための入門書です。

【執筆者プロフィール】
岡本 教孝(おかもと のりたか)
博士(商学)
奈良県出身。天理高等学校卒、学習院大学経済学部卒、日本初の学校認定公式団体フットサル部を創設、早稲田大学 商学研究科 (MBA)修了、東京国際大学商学研究科博士後期課程修了(商学博士)。野村證券株式会社などを経て現在は上場企業にてプライベート・エクイティファンド業務に従事。
専門は スポーツファイナンス・企業価値評価・M&A・投資ファンド。
(博士論文)
『プロサッカークラブの企業価値に影響を与える要因に関する実証研究 ―日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)クラブのM&A取引価格の考察―』

第1章 ×ばつM&A」なのか
1-1 サッカークラブは「感情」と「勘定」でできている
1-2 横浜フリューゲルスが教えてくれたこと
1-3 大宮アルディージャのM&Aは何を物語っているのか
1-4 ワールドカップは「世界最大のスポーツビジネス博覧会」
1-5 本書のねらいと読み進め方
第2章 サッカークラブはいくらなのか
2-1 「企業価値」とは何かをサッカークラブで考える
2-2 3つの基本的な評価アプローチ(インカム・マーケット・コスト)
2-3 赤字クラブでも価値があるのはなぜか
2-4 「売上高倍率法」という素朴だが使われている方法
2-5 ファンにとっての価値と投資家のとっての価値
第3章 世界と日本のサッカービジネス -欧州ビッグクラブとJリーグの決定的な違い
3-1 欧州ビッグクラブは何で稼いでいるのか
3-2 Jリーグクラブのビジネスモデルの特徴
3-3 「上場クラブ」と「未上場クラブ」の違い
3-4 なぜJクラブのM&A市場はまだ発展途上なのか
3-5 世界の研究から見えてきたクラブ価値の共通点
第4章 クラブの価値を決めるもの
4-1 財務諸表から何がわかるのか
4-2 企業価値を押し上げる「利益」の意外な役割
4-3 「選手」は意外と"決定打"ではない?
4-4 財務指標VS非財務指標
4-5 データで読み解く「強いクラブ」の条件
第5章 クラブM&Aとコントロール・プレミアム
5-1 なぜクラブは買収されるのか
5-2 コントロール・プレミアムとは何か
5-3 欧州クラブのプレミアムとJクラブのプレミアム
5-4 市場で「過小評価」されるクラブの特徴
5-5 投資家の目線とサポーターの目線
第6章 JリーグクラブのM&A取引価格を読み解く
6-1 Jリーグクラブで実際に起きたM&Aのケーススタディ
1 鹿島アントラーズ(2019年:メルカリ)
2 FC町田ゼルビア(2018年:サイバーエージェント)
3 FC東京(2022年:MIXI)
4 サンフレッチェ広島(2023年:エディオン)
5 モンテディオ山形(2026年:エスコン)
6 大宮アルディージャ(2024年:レッドブル)
6-2 想定M&A取引価値と実際の取引価格の差
6-3 なぜ期待より安く(高く)売買されるのか
6-4 クラブを「つぶさない」ためのM&Aとは
第7章 税制・会計はクラブ価値をどう変えるか
7-1 プロサッカークラブの特殊な会計
7-2 Jクラブの実際の税務処理
7-3 アメリカのRDA(Roster Depreciation Allowance)という発明
7-4 「事業体課税」の論点について
第8章 サッカークラブに「投資する」ということ
8-1 ファンは「感情の投資家」である
8-2 地域社会がクラブ価値を押し上げる仕組み
8-3 ファンド・個人投資家はクラブに何を期待するのか
8-4 サステナビリティとガバナンスの視点
8-5 サッカー専門ファンドがJリーグを変革する
第9章 ワールドカップ後のサッカービジネスを展望する
9-1 ワールドカップは何を「可視化」してくれるのか
9-2 Jリーグが世界で戦うために必要なこと
9-3 データとファイナンスでサッカーをもっと面白くする
巻末データ

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