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本来はいないはずの夏合宿に主将の姿 駒大・篠原倖太朗が箱根駅伝にかける思い

[ 2024年12月30日 04:15 ]

<第100回箱根駅伝往路>1区、駿河台大・レマイヤン(後方)に差をつけてトップを独走する駒大・篠原倖太朗(代表撮影)
Photo By 代表撮影

箱根駅伝 栄光を継ぐ者(4)】 2年ぶりの王座奪還を目指す駒大は8月に野尻湖と標高1680メートルの志賀高原で約2週間の合宿を張った。5月の関東インカレでは入賞者が2人と低迷。冬の駅伝シーズンに向けて巻き返しを期す勝負の夏に、本来はいないはずの篠原倖太朗主将(4年)の姿があった。普段は大八木弘明総監督(66)の率いる少数精鋭チーム「Ggoat」に所属。1万メートル世界陸上2大会連続出場中の田沢廉(24=トヨタ自動車)らと練習を積むが、今夏はGgoatの海外遠征を辞退し、駒大の夏合宿参加を志願した。

「自分が下級生の時から、主将が練習に参加すると雰囲気が締まる。駒沢大学に強くしてもらった恩があるので、主将として絶対にチームを強くする思いだった」。主将に引っ張られた練習の質は格段に上がり、チーム力の底上げに成功。主力の佐藤圭汰(3年)を欠きながらも10月の出雲、11月の全日本でともに2位に入った。

篠原は入学時にBチームだった。2年時にハーフマラソンで、1時間0分11秒の日本人学生記録を樹立して初めて世界を意識した。大学3大駅伝には8度出場。1年時の出雲こそ区間8位に終わったが、区間賞3回、区間2位3回、区間3位1回と抜群の安定感を誇る。卒業後は富士通に進むが、練習はGgoatで継続。28年ロス五輪にトラック種目、32年ブリスベン五輪にマラソンで出場する青写真を描いており、最後の箱根路は世界への通過点だ。

「エース区間を走りたい。箱根を通して有名になって競技を盛り上げたい」。今回から新設される初代MVPの座ももちろん狙っている。 (木本 新也)

◇篠原 倖太朗(しのはら・こうたろう)2002年(平14)9月3日生まれ、千葉県出身の22歳。富里高から駒大に進学。1年時の出雲駅伝で大学駅伝デビューして1区8位。箱根は2年時3区2位、3年時1区区間賞。23年2月の丸亀ハーフで1時間0分11秒の日本人学生記録をマーク。今年9月には5000メートルで13分15秒70の屋外での日本人学生記録を樹立した。1万メートル自己ベストは27分35秒05。身長1メートル75。

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