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なぜ「塩分補給」が熱中症対策にマストなのか?「知っているようで実はよく知らなかった...」

[ 2024年8月17日 09:00 ]

毎年頭を悩ませる暑さと熱中症。対策方法はもうご存知の方も多いかと思います。

その熱中症の予防は「水分補給」、そして「塩分補給」が重要。そういえば、なぜ水分補給だけでなく塩分補給も重要なのか、よく知らないかも......。

なぜ水分補給だけでなく「塩分補給」が重要なのか

汗(水分)と一緒に塩分も出てしまうから

それは、発汗により汗として水分が失われることに加え、汗とともに塩分が排出されてしまうことにあります。

体内の水分量は体内のナトリウムの総量で決まります。つまり体内のナトリウム量が減ると、体内に水分が
保持できず、水分を補給しても、そのまま素通りして尿になってしまいます。

つまり、体内に正常な水分を蓄えておくためには、塩分に含まれるナトリウムも必要なのです。

もし水分だけを補給すると、どうなる?

汗などで体から大量の水分を失ったとき、塩分を補給せずに水分だけを補給し続けても、水分を保持するためのナトリウムが体内で不足しているため、補給した水分を体内に保持できずに流れ出てしまいます。

それにより塩分不足となり、水分を補給しているにも関わらず体内の水分量が正常化せず、「低ナトリウム血症」や「一時的脱水」などの不調を引き起こします。

しかく低ナトリウム血症とは

ナトリウム血症は、体内のナトリウムの濃度が正常値を超えて低くなると、水分が濃度の薄いところから
濃い方に移る浸透圧の変化で起こり、細胞の外から内に水分が移動して膨らむことで発症します。

発症すると、疲労感、手足のしびれ、頭痛、食欲不振、吐き気、などの症状を引き起こし、さらに悪化すると、けいれんや意識消失、最悪の場合は呼吸困難を起こし死に至ることもあります。

低ナトリウム血症の症状は熱中症でも起こります。熱中症への応急処置として、水分だけを多く摂った場合に、低ナトリウム血症が生じ、症状が悪化する危険性があるため注意が必要です。

しかく一時的脱水とは

通常の食事では基本的に必要量が賄われている塩分ですが、以下のようなタイミングで一時的に塩分が不足することがあるとの発信も見られます。

・汗を大量にかいた
・食事が摂れない
・減塩をし過ぎている

こうしたタイミングで適切な塩分補給を怠ると、塩分不足になり「一時的脱塩症」となる危険性があります。体内から塩分が不足している状態だと、頭痛、だるさ、めまい、吐き気、筋肉のけいれんなど様々な症状があらわれることがあります。

このように、塩分は体内の水分量を保つための重要な役割があるため、「塩分ロス」に気をつけなければなりません。

塩分補給におすすめの食べ物・飲み物

水分と塩分補給はセット。では、どのようにして塩分を補給するのがよいでしょうか。オススメの塩分補給の食べ物は以下の通りです。

  • 塩分入りタブレット
  • スポーツドリンク
  • 浅漬け
  • ゼリー飲料
  • 塩こんぶ
  • 梅干し
  • スイカ+塩
  • 夏野菜+味噌

ペットボトル1本の水には塩ひとつまみが、ちょうどよい

厚生労働省「職場における熱中症予防対策マニュアル」によると、汗をかき(500ml程度)、また食事を抜いたときは、500mlのペットボトル1本の水に加えて、塩をひとつまみ(0.5〜1g前後)を一緒にとると良いとしています。

「スイカに塩をかける理由」は先人の知恵だった

スイカに塩をかけて食べることは、実は美味しいだけではなく、理にかなった理由があるのです。スイカには水分が大量に含まれており、野菜の一種でもあるので、カリウムも多く含まれています。そこに塩をかけると、塩がスイカの甘みを引き立てるだけではなく、水分と合わせて塩分も補給できるのです。

その他にも、夏野菜は水分が多いので、味噌をつけて食べるなどすると、美味しく塩分も補給できるのです。

「スイカ=栄養ない」はウソ!低カロリーでメリットありすぎた

<Edit:編集部>

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