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松山 9バーディーで6差逆転V アジア勢単独最多米ツアー9度目制覇 21年マスターズ超え賞金6億円

[ 2024年2月20日 04:30 ]

米男子ゴルフツアー ジェネシス招待最終日 ( 2024年2月18日 カリフォルニア州リビエラCC=7322ヤード、パー71 )

トロフィーを掲げる松山(AP)
Photo By AP

首位と6打差の7位から出た松山英樹(31=LEXUS)は9バーディー、ボギーなしでこの日ベストの62をマークする驚異的なチャージを見せ、通算17アンダーで逆転優勝を果たした。22年1月のソニー・オープン以来、約2年ぶりとなるツアー通算9勝目で優勝賞金400万ドル(約6億円)を手にした。アジア勢では8勝で並んでいた崔京周(チェ・キョンジュ、韓国)を上回る単独最多勝利となった。

2年間、求め続けた勝利をやっとつかむことができた。「もう優勝もできないんじゃないか」。そう思ったことは一度ではない。最終18番で1メートルのパーパットを沈めた松山は、力強く握った右拳に万感の思いを込めた。

「ケガとかで凄く長く感じていた。こうやって優勝できて本当にうれしい」

圧巻の逆転勝利だった。6差を追うと3度の3連続バーディーを記録するチャージ。10番で3メートル、12番では14メートルをねじ込んだ。終盤16番パー3ではあと10センチでエースという一打で単独首位に立った。コース記録にあと1打に迫る62で2位に3打差をつけた。

毎週、微調整を施し改良を図ってきたグリーン上で全体最少の23パット。「この(本調子でない)ショットでも勝てると自信がついた」。昨年の日本ツアー最終戦、20代前半の若手と優勝争いを繰り広げる同世代の石川遼の姿を見て感じた。「若い子たちは勢いがあるけど遼や僕はだいぶなくなっている。経験はあるからプラス安定感で勝負」。30代初勝利。パーオン率が66.67%と振るわなくともショートゲームでスコアをつくる、これまでの8勝とは違う「初めて」の勝ち方になった。

2年前から苦しんだ首痛を乗り越えての勝利でもある。昨季は自己最悪のポイントランク50位。弱音は吐かなかったが、痛みへの不安を感じながら床に就いた。日々のケアに加え、少しでも効果がありそうなケアグッズを見つけるとすかさず購入。オフはケガを治すことを最優先し、ほとんどクラブを握らなかった。改善への糸口を必死に探した日々。その積み重ねで状態は改善し「今年に入ってストレスフリーでできている」とうなずいた。

タイガー・ウッズがホストを務める格上げ大会を制した。優勝賞金は21年マスターズ制覇時を上回る約6億円。当然、復活Vの価値は賞金以上だ。ウッズは棄権により不在だったため、「この試合での優勝は目標の一つだった。一緒に写真を撮りたかったけど残念」と笑った。アジア勢最多9勝目も31歳には通過点。「9勝できたので2桁に乗せたい気持ちも強い」。勝利を求める戦いは続く。

▽格上げ大会 ジェネシス招待は今季から創設された年8試合の格上げ大会(シグネチャーイベント)の一つ。メジャーとは異なり、昨季ポイントランク50位以内などトップ選手70〜80人が出場。賞金総額、年間ポイントとも通常大会より多く、予選カットのある今大会の優勝賞金は400万ドル(約6億円)。松山にとって21年マスターズ優勝の207万ドル(当時約2億2700万円)の約2倍、日米通算17勝で最高獲得額。世界ランクも55位から一気に20位まで浮上した。

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