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比嘉一貴 今季4勝目で初の賞金王に王手 憧れの舞台で「幸せ」大会記録に並ぶ21アンダー

[ 2022年11月21日 04:50 ]

男子ゴルフツアー ダンロップ・フェニックス最終日 ( 2022年11月20日 宮崎県フェニックスCC=7042ヤード、パー71 )

大会記録に並ぶ21アンダーで優勝し笑顔をの比嘉一貴(撮影・西尾 大助)
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賞金ランキングトップの比嘉一貴(27=フリー)が1イーグル、5バーディー、ボギーなしの64で回り、大会記録に並ぶ通算21アンダーで優勝した。今季4勝目、ツアー通算6勝目。年間4勝は17年賞金王の宮里優作以来、5年ぶりとなった。今季残り2戦でランク2位の星野陸也(26=興和)との差を約7425万円に広げ、次戦で星野が優勝を逃した時点で初の賞金王が決まる。

最終18番パー5のティーイングエリアでも、比嘉は冷静だった。2位と2打差で、「3打目に100ヤードを残す」と決めた。4Uでの第1打でフェアウエーを捉え、5Iで刻む。そして残り101ヤードをピン手前2メートルにつけた。プラン通りのバーディー締め。賞金1位が、その強さを見せる大会記録での勝利だ。

「自分が思った通りにゴルフができたかな。伸ばしたい決勝2日間をノーボギーで回れたのは自信になった」

今週は、1Wの状態が思わしくなかった。だから第1打は、あえて低い球でフェアウエーを狙った。距離は残るが、「アイアンショットが良いから大丈夫」という判断。これが奏功した。本格参戦後、今季が最もショットの練習時間が短いという。「やみくもに打たなくても、チェックポイントは分かる」。経験を生かした効率の良い練習が、武器のアイアンショットをつくった。

この大会はゴルフを始めた頃にテレビ観戦し、「プロの大会って楽しい」と気づかせてくれたトーナメントだった。当時、目に焼き付けたのがタイガー・ウッズ。「同じ大会で勝つことができて僕は幸せ者」。副賞の宮崎牛1頭分に「めっちゃ分割で送ってほしい」と笑った。

憧れの舞台での勝利で、賞金王を大きく手繰り寄せた。女子は前週、ツアーメンバーで最も身長が低い1メートル50の山下美夢有が女王となった。男子のツアーメンバー最小兵1メートル58の比嘉が、次戦単独8位以内に入れば自力で初戴冠が決まる。「夢がプロになって目標になって、それがあと一歩というところでかなえられる。賞金王を目指して、あと2試合全力でいく」。力強い言葉に、自信がにじんだ。

《年間4勝は17年の宮里優作以来5年ぶり》年間4勝は17年に賞金王に輝いた宮里優作以来、5年ぶり。通算21アンダーは16年のブルックス・ケプカ(米国)に並ぶトーナメントレコードとなった。1メートル58の比嘉が賞金王に輝いた場合、18、19年に2年連続で戴冠した今平周吾の1メートル65を更新し、歴代最小兵となる。

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