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全国高校サッカー28日開幕!帝京「10個目の星」導く田所の"壁" 高卒プロ入りへ「死ぬ気で守る」

[ 2024年12月28日 05:00 ]

帝京の最終ラインを支える田所
Photo By スポニチ

第103回全国高校サッカー選手権は28日、東京・国立競技場で開幕し、15大会ぶり35度目出場の帝京(東京B)が京都橘との開幕戦に臨む。川崎FのU―18から"移籍"した異色の経歴を持つU―18日本代表DF田所莉旺(3年)は、高卒プロ入りを懸けたラストチャンス。カナリア軍団のとりでとして、91年度以来33大会ぶりの頂点と自身の夢をつかみ取る。

カナリア軍団が聖地国立に舞い戻る。70〜90年代の高校サッカー界を席巻。ユニホームの胸には夏冬の全国制覇を意味する9つの星が輝く。09年度を最後に大舞台から遠ざかったが、冬の時代を乗り越えて復活を遂げた。07年度以来17年ぶりの全国1勝、そして「10個目の星」を本気で狙っている。

守備の要、田所が日本一への鍵を握る。1メートル87の大型センターバック。小学生から川崎Fの下部組織で育ち、高校1年でトップチームに練習参加するなど将来を期待されていた。ただ、慣れ親しんだ環境に行き詰まりを感じ"移籍"を決意。「一から評価されるためにチャレンジした」と2年時に編入した。

帝京では高校サッカーで多用されるロングボールにも鍛えられ、空中戦が大きく向上。「DFとして全体的に成長できた」とうなずく。当初は壁を感じていた周囲とも徐々に打ち解け、MF砂押大翔主将(3年)も「本当に頼りになる」と絶大な信頼を寄せる存在だ。

川崎F時代から「高卒プロ」の目標はブレない。国内外から熱視線を浴び、10月にはオランダ1部クラブの練習に参加した。だが、現時点で正式オファーは一つも届いていない。「自分のアピールの場だとも思っている。死ぬ気でゴールを守りたい」。チームのため、自らの将来を切り開くため、田所が帝京魂を見せつける。

◇田所 莉旺(たどころ・りお)2006年(平18)4月8日生まれ、東京都江東区出身の18歳。小学5年から川崎Fの下部組織に所属。好きな選手は2歳上の日本代表DF高井幸大(川崎F)。1メートル87、80キロ。利き足は右。

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