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サウジにテーマパーク建設へ 鳥山明さん 世界中で愛され続ける「ドラゴンボール」は不滅

[ 2024年12月28日 05:30 ]

東京都台東区のバンダイ本社に立つ孫悟空像。外国人観光客らにも人気
Photo By スポニチ

【激動2024芸能・社会(8) 24年著名人レクイエム(上)】今年も多くの著名人が亡くなった。3月1日には「ドラゴンボール」や「Dr.スランプ」の漫画家・鳥山明さんが、急性硬膜下血腫で旅立った。享年68。連載40周年を迎えたドラゴンボールは今も新作アニメが放送中で、サウジアラビアでテーマパーク建設計画が発表されるなど、これからも世界中のファンに愛され続ける。(特別取材班)

3月8日に発表された鳥山さんの訃報に世界中が驚き、泣いた。フランスのマクロン大統領や、中国の外務省報道官が追悼のメッセージを発表。アルゼンチンの首都ブエノスアイレスでは数千人規模の追悼集会が開かれ、ドラゴンボールのコスプレをしたり主人公・孫悟空の必殺技「かめはめ波」のポーズを取るなどして作品愛を表現した。サッカーや野球の世界的な選手、クラブも相次いで追悼の意を表明した。

メディア露出を控え、プライベートは謎に包まれていた鳥山さん。本紙の取材では22年ごろ体調を崩し、今年2月には親しい知人に脳腫瘍の手術を受けると話していた。

数ある著作の中でも世界中で愛されたのが1984年、週刊少年ジャンプ(集英社)で始まったドラゴンボールだ。作品の魅力は、中国の古典「西遊記」を下敷きにしながら、未来の科学を感じさせるアイテムが登場する無国籍な世界観と、迫力のバトルシーン。特徴的なデフォルメの利いたメカ描写、男女とも個性的かつスタイリッシュなキャラクターを生み出すセンスと圧倒的な画力が相まって、世界中で愛される物語に。単行本は全42巻(完全版34巻)、累計部数2億6000万部が80カ国以上で発行されるメガヒット作となった。

鳥山さん自身は95年に物語を描き終えたが、悟空の戦いは続く。新作の漫画、アニメが作られ続けている。10月には「ドラゴンボールDAIMA(ダイマ)」の放送が始まった。玩具・ゲーム人気も高く、バンダイナムコホールディングスでも常に「機動戦士ガンダム」「ワンピース」と並ぶ3強の一角をなす人気IP(知的財産)。同社によると「最新の決算も年間1400億円超を計上しトップの見込み」という。

3月には、サウジアラビア政府が同国内にドラゴンボールのテーマパークを建設すると発表した。面積は東京ドーム10個分以上という広大さで、7つのエリアに30以上のアトラクションを設置。パーク中央には高さ約70メートルの神龍(シェンロン)がそびえ、その内部を通り抜ける大型ジェットコースターの設置が計画されている。

全ての関連商品、サービスも含めた総売り上げは3兆5000億円という試算もある。アニメ、玩具業界の関係者ともに「ドラゴンボール自体が一つの産業と言っていい規模。テーマパークまでできるとなると、作品自体が作られ続けて"生きたコンテンツ"であることが望ましい。作品は半永久的に続いていくことが求められる」と話している。ドラゴンボールは終わらない物語となりそうだ。

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