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問題広がった背景にマスコミの沈黙 我々も襟を正しながら注視

[ 2023年9月8日 05:07 ]

ジャニーズ事務所 4時間12分会見

記者からの質問に答える東山紀之新社長(左)と藤島ジュリー景子氏 (撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

【記者の目】4時間12分にわたったジャニーズ事務所の会見は緊張感に満ちたものだった。体調不良により欠席も噂されたジュリー前社長もメディアにしっかりと対峙(たいじ)した。新体制発表を最優先したこともあり、見切り発車ではあるものの、問題に真摯(しんし)に向き合おうとする姿勢は見てとれた。それは超異例の長さの会見にも表れていたように感じる。

ただ、残念だったのはジュリー氏が窓口に立つとした、性加害の被害者の救済措置について補償規模など明確な回答がなかったこと。それに加え、自社タレントの中でもジャニー、メリー、ジュリーの"同族経営"3氏と最も近い東山を新社長に起用。事務所の今後の運営を第一に考えた人選とも見え、再発防止特別チームが提言した「解体的出直し」からは程遠い船出と取られかねない。

性加害や人権侵害は絶対に許されるものではない。8月29日に公表された再発防止特別チームの調査報告書で、問題が広がった背景について「マスコミの沈黙があった」との指摘があった。我々もそれについて重く受け止めている。東山は会見で「僕はすぐに記者会見にも出られるし、皆さんと対話できる機会もこれまでより多くしないといけない」と言った。これまで"専制主義"だったジャニーズ事務所がどう生まれ変わるのか。我々も襟を正しながら、しっかりと注視していきたい。 (文化社会部長・森 俊幸)

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