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中日・山井は最後も宝刀スライダー 記録より記憶に残った継投での完全試合「誇りに思う」

[ 2021年10月14日 05:30 ]

セ・リーグ 中日1-3ヤクルト ( 2021年10月13日 バンテリンD )

<中・ヤ>引退セレモニーでチームメートから胴上げされる山井(撮影・尾崎 有希)
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引退登板となった中日の山井が最後に選んだのは20年間右腕を支えてきたスライダーだった。塩見をカウント2―2から外角へ鋭く曲がり落ちる決め球で空振り三振。通算867個目の三振を奪うと深々と頭を下げた。その目には熱い涙があふれた。

「いろんな思いがこみ上げてきた。自分らしい投球が見せられたと思う」

13年の無安打無得点試合、14年の最多勝、最高勝率の2冠。数々の勲章を手にしたが、最も輝いたのは07年の日本シリーズ第5戦だ。先発で8回完全投球。岩瀬と史上初の継投での完全試合を達成し、53年ぶりの日本一をもたらした。「ファンのみなさんと一緒に感動したあの一瞬は一生忘れることはありません」。あいさつでも思い出に挙げた。この日の球審が同じ柳田審判だったのも不思議な巡り合わせだ。

「プロ野球の歴史に少し爪痕を残せたかな。記録より記憶に残る選手と言ってもらえたことを誇りに思う」。後輩の手で3度宙を舞った現役最年長投手が静かにマウンドを降りた。(中澤 智晴)

◇山井 大介(やまい・だいすけ)1978年(昭53)5月10日生まれ、大阪府出身の43歳。神戸弘陵、奈良産大、河合楽器を経て01年ドラフト6巡目で中日入り。07年の日本シリーズ第5戦では8回まで完全投球で日本一に貢献。13年6月28日DeNA戦でノーヒットノーラン。14年に13勝で最多勝と勝率第1位の2冠。通算成績は336試合で62勝70敗20セーブ、防御率3・75。1メートル79、86キロ。右投げ右打ち。

▼中日・与田監督(CS進出が完全消滅しBクラス確定)今季が終わってから話す。すべての数字が出てから話をしたい。(山井の交代時にマウンドにいき)山井は監督初勝利の時の投手。(現役時につけていた)29番をずっとドラゴンズで守ってきてくれた。

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