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新刊

英文単行書の新刊情報は、New booksをご覧ください。

ラージャパクサ一族体制の形成

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研究会成果

一般書

ラージャパクサ一族体制の形成

2025年3月発行 / ISBN978-4-258-04670-6

スリランカでは、2005年に大統領に就任したマヒンダ・ラージャパクサとその一族が政治的な意思決定権を独占し、スリランカの民主主義は崩壊寸前と評された。途中で選挙に敗れ下野したものの、露骨な一族支配は2022年の反政府運動により辞任を余儀なくされるまで続いた。本書では、この特異な政治構造と展開に焦点を当て、スリランカ政治を理解するために多角的な分析を提供する。ラージャパクサ一族の権力基盤構築プロセス、彼らを取り巻く政治環境、権限を強化するために実施された憲法改正を検証する。さらに彼らの台頭を支えたシンハラ・ナショナリズムの役割や、選挙において決定的影響力を持つ、村に居住するシンハラ人の政治意識の変化、ラージャパクサ政権下の財政運営の特徴、そして同政権と中国との関係性について詳細に論考する。

現代ラテンアメリカ政治を読み解く

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研究会成果

一般書

現代ラテンアメリカ政治を読み解く

2025年3月発行 / ISBN978-4-258-04671-3

本書は、大学3、4年生や修士課程の学生を対象とした現代ラテンアメリカ政治の「アドバンスト」テキストである。ラテンアメリカ政治の基本的な概念や歴史に関しては最近出された他書籍でカバーされているため、本書はより専門的な議論に焦点を当てている。とくに21世紀、2010年代以降の主要な政治テーマを扱い、コモディティ・ブームの盛衰やコロナ禍などの紆余曲折を背景に変化する社会や人々の意識がもたらす新たな政治課題を分析する。本書の内容は8つのテーマから成り、各国政治の前提となる「国家」や再び影響力を増す「軍」、健全な民主政治を支える「司法」、民主政治の安定に影響する「大統領と議会の関係」などを取り上げる。また、国民の「投票行動」や「選挙制度」、人々に選択肢を提供する「政党」、さらに新たな役割を担い得る「抗議運動」についても詳述し、現代ラテンアメリカ政治を多角的に読み解くための視点を提供する。

アジアのワンヘルス――人・動物・環境の健康をめぐるリスクとガバナンス――

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研究会成果

学術書

アジアのワンヘルス――人・動物・環境の健康をめぐるリスクとガバナンス――

2025年2月発行 / ISBN978-4-258-04669-0

本書は、人・動物・環境の「健康」を統合的にとらえる「ワンヘルス」の課題について、新興感染症のホットスポットとされるアジアをフィールドに多角的に検討したものである。COVID-19のようなパンデミックを防ぐためには、自然資本への投資や多様なステークホルダーの協力など経済、社会、ガバナンスに関する取り組みが必要であり、そのための社会科学的な研究が求められている。本書ではとくに、森林保全、食肉のフードシステム、野生動物の生息地と近接する地域社会、野生・畜産動物の利用をめぐる国家の規制、国際的な野生動物取引などに注目して、人・動物・環境の関係のなかに潜むリスクとそれらの健康を統合的にとらえるためのガバナンスのあり方を論じている。アジアにおけるワンヘルス・アプローチの現状と課題を理解するための解説書として、研究者だけでなく、広く学生、政策担当者、企業家、市民活動家など既存の分野・領域を越えた多くの方々に手に取っていただけることを期待したい。

アジア諸国・地域の「新しい労働運動」――韓国、台湾、フィリピン、タイ、バングラデシュ、スリランカ――

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研究会成果

学術書

アジア諸国・地域の「新しい労働運動」――韓国、台湾、フィリピン、タイ、バングラデシュ、スリランカ――

2025年1月発行 / ISBN978-4-258-04666-9

本書は、韓国、台湾、フィリピン、タイ、バングラデシュ、スリランカというアジア6か国・地域の労働運動に関する比較研究書である。アジアの労働運動は多様性に富むため、先行研究は共通の論点に焦点を当て、各国を論じるものが多い。それに対して本書は、「新しい労働運動」という様態から各国の労働運動を論じる。「新しい労働運動」は編者の前編著『新興国の「新しい労働運動」』で提示された視角である。「新しい労働運動」は、1970〜80年代に途上国にみられた「新興国型の新しい労働運動」と、労働運動の活性化/再活性化/再生の文脈で論じられる「包摂・権利擁護型労働運動」の2つからなる。本書では各章でそれぞれ「新しい労働運動」を定義し、各国の労働運動の動態を論じている。アジアの大国・インドと中国の論考を所収していないのは、前書『新興国の「新しい労働運動」』で両国を論じているからである。本書と併せて前書をご覧いただければ幸いである。

太田 仁志 編

朝鮮民主主義人民共和国の党軍関係

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研究会成果

学術書

朝鮮民主主義人民共和国の党軍関係

2025年1月発行 / ISBN978-4-258-04668-3

朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)では1948年9月9日の建国当初から金日成が1994年の死去まで最高指導者として君臨し、その後、その息子である金正日が2011年12月17日に死去するまで2代目の最高指導者となり、そのまた息子である金正恩が3代目最高指導者となって今日に至る。こうした疑似王朝的な政治体制が安定して維持されている最大の要因のひとつとして、それぞれの最高指導者が軍隊と非常に密接な関係にあることが挙げられる。本書は金日成、金正日、金正恩と軍隊の関係を扱うものである。
本書では最高指導者と軍隊の関係を議論するための前提として、軍隊の規模と政治機関での議席数によって軍隊の社会的地位を考察し、また、政治指導者の軍隊に対する活動内容を知るための基礎作業として人民軍部隊のコードナンバーと属性および位置に関する調査を行う。その上で金日成時代における軍隊の建設と軍隊統制の仕組みが形成されていく過程、金正日が軍隊を掌握していく過程が明らかにされ、金正恩時代に入ってからの軍隊統制の変化が示される。

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