特別対談
「この会社で、どのように活躍したいですか?」
人事も答えられない質問をぶつけられる学生たち
×ばつ京都大学大学院総合生存学館(思修館)教授・河合江理子
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ともに東京教育大学附属高校(現筑波大学附属高校)の出身であり、アメリカに留学し、マッキンゼーでキャリアを積み、現在は大学で教鞭を執る、という多くの共通点を持つ慶應義塾大学特任教授・高橋俊介氏と京都大学教授・河合江理子氏。日本を知り、世界を知る二人から、日本の就職活動やキャリア教育に対する違和感、世界で通用する人材を育てるために必要なことなどが語られる。河合氏と高橋氏による対談は全3回。
同じ高校出身の縁が出会いのきっかけに
高橋 私たちは、同じ東京教育大学附属高校(現筑波大附属高校)の出身です。年齢的には私が先輩ですが、私がアメリカのプリンストン大学に留学するとき、共通の友人が「留学の先輩」として河合さんを紹介してくれたのがきっかけでしたね。
高校が同じだと、親近感がありますね。大学は、日本中からいろいろな人が集まってきます。そこで強い色がつくというよりは、だんだんといろいろな色が混ざってくようなイメージです。一方で、高校は色のベースができる場所なので、とても重要だと思います。
河合 附属高校は自由な校風でとても楽しかった思い出があります。進学校ではありましたが、受験勉強はしないという校風でした。アメリカやイギリスのイートン校のように、有名なボーディングスクール(全寮制学校)はとても強い校風を持っていますね。
高橋 そうですね。そこで価値観やスタイルを刷り込んでしまう。企業の面接でも、出身大学より出身高校を重視する人はいますからね。