初心者でもわかるExcelマクロ入門! 変数の中身を変える方法をマスター

エクセルマクロの挫折しない勉強法や仕事で使いこなすコツを徹底解説!
講師の寺澤さんはこれまでの20年間マクロを使って様々な業務を効率化させるなど、数多くの社内表彰を受けてきました。例えば、数十万行の元データから分析用データを毎週作成する作業。人の手だと1週間かけても終わらない作業ですが、マクロを使うと30分程で完成してしまいます。さらに自ら社内講座も主催、全くマクロを触ったことがない数百人を指導し、満足度98%と人気を博しています。近著『4時間のエクセル仕事は20秒で終わる』では、そのエッセンスを余すところなく紹介しています。
本連載では、エクセルマクロを仕事で使うための本当に必要な知識だけを、できるだけわかりやすく説明していきます。

マクロのなかで変数の値を上書きする方法

今回は処理を進めながら、変数の値を上書きするマクロを学びます。

変数に入れる値は、1つのマクロのなかで更新することができます。

変数に値を入れる「=」は、数学的な意味の「等しい」とは違います。

マクロでは「= の後ろの値を = の前へ代入する」という意味です。

a = a + 1

これは数学的には成り立たない式ですが、マクロを書くときには成立します。「変数aに『変数aに+1した値』を入れなさい」という意味です。つまり「aの値を1増やしなさい」ということです。

それでは一度練習をしてみましょう。

一度設定した変数の値を上書きし、「練習」シートで下の図のように表示させるマクロを作ります。

この例を考えてみましょう。

まず変数aに5を、変数bに10を入れます。

そして変数aに1を足し、変数bにaとbを足した数字を入れます。

この部分のマクロは次のように書きます。変数を=の左側、更新する値を右側に書きましょう。

Dim a
Dim b
a = 5
b = 10

a = a + 1 ・「a + 1」をaに代入
b = a + b ・「a + b」をbに代入

最後に「練習」シートのセルA1に変数aの値を、A2に変数bの値を表示させます。変数の値をセルに直接入れる書き方です。

Sheets("練習").Select
Range("A1") = a
Range("A2") = b

完成させて動かしてみよう

「変数2」という名前を付け、マクロを書きましょう。

ボタンにマクロを登録し、保存した後に押してみてください。「練習」シートのセルA1、A2に数字が表示されれば成功です!

(本稿は、寺澤伸洋著『4時間のエクセル仕事は20秒で終わる』を抜粋、再構成したものです)