パウエルFRB議長は、歴代議長であるグリーンスパン、バーナンキ両氏の失敗の教訓を生かせるか。手腕が問われている パウエルFRB議長は、歴代議長であるグリーンスパン、バーナンキ両氏の失敗の教訓を生かせるか。手腕が問われている Photo:Pool/gettyimages
「今はそれについて話す時ではない」。米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は、1月15日の討論会で今の超金融緩和政策からの出口についてそう語った。
実際、出口政策はまだ先と思われるが、それがどのように進められるのかイメージを持っておくことは大事だろう。そこでこれまでの情報を整理してみよう。FRB幹部は次の三つの基本方針を持っているといえる。
第一に「急がない」。インフレ率が目標の2%を超え、平均で見て2%になるまでゼロ金利は解除しない方針をFRBは昨秋に明示した。これで利上げのハードルが上がった。