コロナ禍でのDX成功には「マーケティング視点」が欠かせない理由
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コロナ禍で否応なしに進めたアナログからデジタルへの転換は、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の第一歩にすぎず、真のDXではない。日本コカ・コーラや日本マイクロソフトなどで活躍したマーケター江端浩人氏は、「真のDXを進めるためにはDXの利便性を享受するための消費者の目線、つまりマーケティング視点が重要だ」と語る。その江端氏がDXの成功事例から導き出した4つの重要なポイントを紹介する。
なぜ今デジタルトランスフォーメーションか?
「DX」「デジタルトランスフォーメーション」
最近、皆様もよく見かけたり、耳にしたりすることが多い言葉ではないでしょうか?
アプリプラットフォーム「Yappli」を提供するヤプリが9月19日から放送開始した新CMにおいて、出演する稲垣吾郎さんが「DX」を「デラックス」と間違えて話す天然な上司役を演じることで、この言葉に改めて注目が集まっています。
この放送開始はまるで9月16日に発足した菅内閣とその中で新たに政権の目玉政策の1つとして、平井卓也議員が内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)、デジタル改革担当、情報通信技術(IT)政策担当に任命されたのに呼応するようだと感じたのは私だけでしょうか?
こうしたことは、コロナ前には考えられなかった出来事であると思います。しかし、デジタルトランスフォーメーション(DX)は一過性の流行で終わらせるコンセプトではないと考えています。この分野で世界に後れをとっていた日本がようやく本気で取り組み始めたということではないでしょうか?
海外に遅れること数年、日本にもようやくDXの波が到来しました。2020年はその波が大波になり、新型コロナウイルスの感染拡大によって、あらゆる仕事やサービスが強制的にデジタル化されました。
皆さんの身の回りの変化を見ても、対面の会議はリモートになり、料理などはオンラインで注文できるようになり、紙で管理していた資料はデータ化され、クラウド上に置かれるようになったのではないでしょうか?
それがDXかと聞かれれば「DXの一歩目であり、本質はその先にある」というのが私の見解です。まだまだその先が待っているのです。
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