アクセンチュアが規模拡大で成功する理由【コンサル業界俯瞰マップ】
詳細はこちら
企業ニーズの変化でコンサル業界が変わる中、各社のビジネスモデルも変わりつつある。だが、そもそもコンサル会社にはどのような種類があるのか。特集『コンサル激変』(全8回)の#2では、戦略系、総合系など、各社の違いと特徴を紹介する。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
頭がいいだけのコンサルは不要
「経営計画の立案でも、出てくるものって結局『教科書的』なんですよ。財務体質を強化するとか、売り上げを上げるとか。もちろん、使いどころもありますけど、コンサルと付き合っているうちに社内にもノウハウがたまってきますから、ただ"頭がいいだけのコンサル"なら依頼は減らさざるを得ないでしょうね」。上場企業のある幹部は、そう言い放つ。
「ただ、IT関連は別ですよ。システムの導入とか、いろいろカスタマイズしてやる必要があるので。こっちの方は重宝しますよね」(同)
こうした声が示すのはなにか。それは「戦略系コンサルの限界」だろう。コンサルティング業界はいま、その存在意義が問い直されている。戦略系コンサルが売りにしてきた「切れ味のいい提言」だけでは企業は成果を出せなくなり、その分析手法も一般化。大企業にMBAの取得者がいる例はもはや珍しくなく、コンサルの「コモディティ化」が急速に進んでいるのだ。
それに代わるようにして存在感を急速に発揮しているのが総合系コンサルだ。システム導入やデジタル関連に強い彼らは「本当に顧客のニーズに応えているのは自分たちの方だ」という自負があり、実際、アクセンチュアはこの10年ほどでグローバルの売上高を約2倍にし、デロイトもコンサル部門で2桁成長を10年以上続けるなど、高い成長率を遂げている。いま、コンサル業界ではかつて「本流」とみられていた戦略系に対する、総合系の逆襲とでも言うべき地殻変動が起きているのだ。
記事一覧
コンサル業界激変!急成長の裏側にある死角と変化の最前線に肉薄
2020年9月7日
#1コンサル業界に迫る3つの激変、「デジタル化」が生死を分かつ
2020年9月7日
#2アクセンチュアが規模拡大で成功する理由【コンサル業界俯瞰マップ】
2020年9月8日
#3東大・京大の就職人気「コンサル1強」が実は危険な理由
2020年9月9日
#4マッキンゼーは20代で年収1000万円超も、コンサル「年収&キャリア」の実態
2020年9月9日
#5コンサル転職・入退場の実情、キャリアアップの「黄金ルート」とは
2020年9月10日
#6コンサルが「ホワイト化」する理由、アクセンチュア社長が激白
2020年9月11日
#7A.T.カーニー日本代表が明かす、逆バリで「少数精鋭」を貫く理由
2020年9月12日
#8ボスコン御立氏が断言する「新時代のコンサルに必要なもの」とは?
2020年9月13日
あなたにおすすめ