第2回 転職ドリーマーが陥る8つの失敗パターン
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2 もっと高収入で、有名企業で、働きやすい職場に転職したい
軸が不明確な場合、転職した時点ですぐにメリットを求めてしまうという傾向に陥りがちです。たとえば高収入、ブランドとして自慢できる有名企業、残業が少なく、人間関係がよい働きやすい職場などです。もちろん、そうした職場に転職できれば言うことはありません。
しかしキャリアコンサルタントは、転職ドリーマーに「どこでも多かれ少なかれ、上司や人間関係のトラブルを覚悟することは必要ですよ」と必ずアドバイスするそうです。転職した時点での即座のメリット、働きやすい職場という視点だけで転職するのではなく、自分の軸を見据えて転職することが重要だと言えます。
3 いまが辛いのは、理想の職場に巡り合っていないから
実は、キャリアコンサルタントが失敗パターンとして最も多く指摘していたのがこの項目でした。これを一言で表わすと「他責」ということになります。あるキャリアコンサルタントに言わせると、「他責のオーラをまとった人は、5分でわかる」そうです。
いったい他責とはなんでしょうか。簡単に言えば、現状に不満があるのですが、それはすべて環境のせいであって、自分に原因があるとは思っていないという考え方のことです。
さらにキャリアコンサルタントが共通に指摘することは、他責の人は転職しても他責になり、また転職先の環境について文句を言うので、同じことの繰り返しになってしまうとのことです。
4 資格さえ取れば、市場価値は高くなると思っている
資格取得にこだわりすぎると、かえってうまくいかないことが多いのです。なぜなら、企業がキャリア採用の際に専門性として評価することは、業務そのもの、実務そのもので、どのような経験を積んできたのかという面を見るからなのです。
もし、資格を取得するのであれば、まず自分の専門性の裏づけとなる経験、スキル、能力を理解することが望ましいでしょう。自分の専門性の方向性とは関係なくやみくもに資格を取得しても、企業から見れば無計画に勉強しているように見えるので、これは不利な要素になりかねません。
5 情報はネットからしか集めない
キャリアコンサルタントが頭を悩ますのは、表面的な情報だけを鵜呑みにして転職の意思決定をしてしまう人の存在です。たとえば、新聞報道やテレビのニュース、あとはせいぜい企業のホームページくらいの表面的な情報に頼ってしまうのです。
要するにあまり努力しなくとも、汗をかかずとも、集められる情報しか収集しないのです。情報がなければ、環境を客観的に認識できないわけですから、認識力が弱くなるという観点で他責になってしまうことにつながる原因とも言えます。