■しかくナトリウムおよびカリウム摂取量に関する自記式食事歴法調査票の妥当性:24時間尿中排泄量との比較
目的
著者らが開発した自記式食事歴法調査票(self-administered
diet history questionnaire: DHQ)の
妥当性をナトリウム(Na)およびカリウム(K)摂取量について1回の24時間尿中排泄量を指標として検討する。
方法
大学生1年生を対象として、DHQに記入を依頼し、その3〜4日後に24時間蓄尿を行った。調査可能であったそれぞれ312名および339名(ともにデータが得られたのは310名)のうち、蓄尿の完全性の条件を満たした154名の男子および69名の女子を解析対象とした。
結果
DHQで推定された摂取量と尿中排泄量の平均値は、Naが男性196および165、女性179および136
(mmol/日)であり、Kが男性61.5および43.9、女性56.8および41.6 (mmol/日)であった。摂取量に対する排泄量の比の平均値はNaが男性0.97および女性0.84、Kが同じく0.78および0.80であった。男性のNaを除いて妥当な値が得られた。摂取量と尿中排泄量のあいだのピアソンの積率相関係数は、Naでは男性0.14、女性0.23
(p=0.06)で有意な相関を認めなかったが、Kでは男性が0.34(p<0.001)‖女性が0.40 (p<0.001)と様意な相関が杷められた|(
→表1)
結論
Naで女性のみ、Kで男女ともにじゅうぶんな平均値推定能力が認められた。個人のランキング能力は男女ともKでは良好であったが、Naは蓄尿期間が短かったためにじゅうぶんな結論を得ることができなかった。
出典
Validity of a self-administered
diet history questionnaire for assessment of sodium and potassium:
comparison with single 24-hour urinary excretion. Japanese Circulation
Journal 1998;62(6):431-5
著者、
所属
Satoshi Sasaki, Ryoko Yanagibori, Keiko
Amano
〔要約作成者:Satoshi Sasaki〕