各種の食事調査においては、様々な要因により過誤が発生します。特に、(秤量)記録法や24時間思い出し法等による調査では、回答された食品に対して適切な食品番号を付し、摂取目安量等から重量に換算する作業(コード化)は、多大な労力を要します。そこで、私たちは、平成7年国民栄養調査に関して、保健所や都道府県でのコード化の過程で発生する過誤の頻度やその要因を分析しました。そして、過誤を効率よく防止するためには、調査現場において、従来の手作業ではなく、コンピュータプログラムを用いて、食品番号付けや目安量の重量換算等を行う(=automated
coding)必要があることを報告しました
(「国民栄養調査のデータ処理過程における過誤とその対策」詳細→論文集へ
)。
それらの結果をもとに、コンピュータプログラムおよびネットワークシステムの開発を開始しました。
食事調査におけるコード化作業については、現行の"手作業"による方法では、種々の問題点があると考え、以下に示すような機能を持たせることとしました。
また、入力したデータを確認するための出力帳票、栄養素計算結果の様々な形での出力帳票などの様式について検討を行いました。
身体状況調査、食生活状況調査などについても、簡便にしかも過誤が少なくなるようなデータ処理システムを検討しました。
また、「健康日本21」地域計画策定のために都道府県等で、国民栄養調査方式の独自調査が実施されることが多くなってきており、その業務支援および得られたデータの相互の比較性を高めるために、コンピュータネットワークを活用した統合的なシステムへと発展されました。
*英語版解説(The Third Asian Conference on Food Safety and Nutrition, 2000年10月、北京で発表の資料)
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