SCP-CN-3112

とある無意味な宇宙船

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評価: +6

クレジット

タイトル: SCP-CN-3112 - とある無意味な宇宙船
原文記事(CN): SCP-CN-3112 - 没有意义的船
参照元記事(INT): SCP-CN-3112 - A Meaningless Ship
原著者: Chricton Chricton
英訳者: tetsusquared tetsusquared
翻訳者: DirStarFish DirStarFish
査読者: fish_paste_slice fish_paste_slice
作成年(CN): 2024年
作成年(INT): 2024年
参照リビジョン(INT): rev.2

評価: +6

アイテム番号: SCP-CN-3112

オブジェクトクラス: Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-CN-3112の更なる調査は予定されていません。目下カバーストーリー"正体不明の天体現象"が適用されています。回収されたオブジェクト並びに関連記録はサイト-1000にてアーカイヴ化されています。

deltat.png

正体不明の刻印。

説明: SCP-CN-3112は1隻の恒星間宇宙船です。回収された船材を対象として行われたC-14測定法からは、同オブジェクトが5万2000年前に建造されたことを物語っています。しかしながら同オブジェクトから回収された記録において、SCP財団の徽章及び未知の類似の刻印が至る所に見られます。のみならず、宇宙船の設計は財団の策定した計画における恒星間宇宙船と酷似しています。

回収された情報を踏まえると、SCP-CN-3112は以下の構造物が船内に設けられていると思われます。



"都市"
約10ヘクタールに及ぶ、宇宙船最上階の区域。大半のオブジェクトはこの区域から回収されました。SCP-CN-3112住民の主要居住スペースと考えられています。回収された小冊子とポスターによれば、往時には"勝利/平和"、"[白竜]の脅威からの逃亡"、"帰郷"を祝って数多くの住民が参加する催し物が開かれていたようです。この往時の催し物での余興に関する説明文によると、住民は3本ないしは4本の指をそれぞれに手に備え、鱗に覆われ、(恐らく)薄い髪の毛を生やしていました。


"司令室"

宇宙船の艦橋最上階に設けられ、恐らく"会議"もしくは"裁判"での運用を想定した一室です。写真によれば、部屋の天井には蜷局を巻いた蛇を模った彫刻で装飾されていました。室内には円形に配置された階段状の椅子があり、蛇の頭の真下に設けられた高台を取り囲んでいます。

SCP-CN-3112の社会がいかなる政体を有していたかは、現時点では不明です。しかしながら、さる上流階級民が"他種族との接触"のかどで裁判にかけられたという記録が伝わっています。この裁判の中で、被告は他種族との友好関係の確立と、他種族の有する"無限のエネルギー源"の共有こそ正当な方針であると信じたのに対し、原告の記録は削除されています。以降、法廷のデータは意図的に削除されたか破壊されたように見えます。目下、本件については軍事活動に発展した暴動が関係していると考えられています。


"発射台"
小型宇宙船の打ち上げ及び宇宙探査機と脱出艇が格納されていた区域です。管理記録によれば、同区域で以前に事故が発生したため、脱出艇の打ち上げの失敗と破壊に至っています。


"牧場"

船内最大の区域であり、恐らく最下層全体を占めています。"平原"、"森林"、"海洋"の三区域に分かれています。環境システムの維持と食料供給の役目を担っています。同区域の地図では居住ゾーンに加えて、耕地や牧場や加工場のような施設の存在が語られています。環境調査報告書を踏まえると、シダ類と裸子植物が主要な植物である一方、主要な家畜は大型節足動物と四肢動物になっています。地球由来のものと比較すると、SCP-CN-3112内の生命体はそれ以上の酸素と日光を必要としています。

住民1人当たりの平均消費と推測される生命体のバイオマス含有量を踏まえ、生命工学部門はSCP-CN-3112の食糧供給が最長200年間安定して続くと推測しています。しかしながら、回収された情報によれば、これら生物には成長周期を速める"外来の"技術での処置が施されています。他の科学的報告によると、"森林"や"海洋"エリア内において同様の技術で"復元"された絶滅動物が保存されています。


"霊園"

当初は公共墓地に似ていると考えられていました。しかしながら後になって、SCP-CN-3112内で生じた死体は原則、機器で一律に処理された後に再利用されることが判明しました。

アーカイヴの保管技術は現行の財団の水準を凌駕しており、このため回収できた情報はごく限られたものです。外部報告書によると、アーカイヴに最後にアクセスがあったのは4000年前です。このため、資格認証とパスワードは紛失しています。


"機関室"

最下層の隅に広がる作業場です。記録によれば、同施設が宇宙航行や環境システムの維持、更なるエネルギー消費以外の住民の日々の利用に堪え得るだけのエネルギーの供給を実現しています。SCP-CN-3112住民による絵画には施設の周辺を題材にしたものもあり、成長過程にある大蛇が至る所に描かれています。

"霊園"から回収された初期の技術文書では、発動機が現代においてエネルギーを供給すべく、未来のタイムラインから"潜在的エネルギー"を使うという、現時点で未解明の"零時エネルギー"の運用が語られています。その作動原理は理論的に真空零点エネルギーの永久機関と類似しています。



補遺3112.1: 発見

2048年7月3日、財団深宇宙望遠鏡はオールトの雲にて発生した大爆発を観測しました。

9/13、財団外宇宙基地を発った無人探査機が現場に到着し、オールトの雲の境界にて砕け、破損した大量の機械部品その他オブジェクトを発見しました、しかしながら、オールトの雲内の1.3光年内の空隙以外では、痕跡は何も発見されませんでした。


本ページを引用する際の表記:

SCP-CN-3112」著作権者: Chricton 出典: SCP財団Wiki http://scp-jp.wikidot.com/scp-cn-3112 ライセンス: CC BY-SA 3.0

このコンポーネントの使用方法については、ライセンスボックス を参照してください。ライセンスについては、ライセンスガイド を参照してください。

ファイル名: deltat
タイトル: Delta T.png
著作権者: HammerMaiden HammerMaiden
ライセンス: CC BY-SA 3.0
ソースリンク: https://scp-wiki.wikidot.com/document-1780-wl

Footnotes
. 皇太子もしくは公爵に相当する地位を占める人物と思われます。
. 摂政に相当する地位を占める人物と思われます。
. 太陽系を取り囲む球状の雲であり、氷を主成分とする微惑星で構成されています。2500天文単位(0.04光年)と209,000天文単位 (3.3光年)間に広がっています。
ページリビジョン: 3, 最終更新: 01 Jun 2025 03:02
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