クレジット
氏名: 胡奇 | 学籍番号:セキュリティクリアランスレベル3 | 学校:SCP財団 サイト-CN-21情報部門
総得点: 100点 試験時間目安: 60分
(1)この異常物体の財団におけるアイテム番号を答えよ。(5/5点)
∵この異常物体は、財団中国支部が9番目に収容し、ナンバリングしたオブジェクトである。(3/3点)
∴よって、アイテム番号はSCP-CN-009である。(2/2点)
(2)現在把握している情報を基に、SCP-CN-009のオブジェクトクラスを導け。(3/15点)
∵SCP-CN-009は自由意志及び知能、自我を有さない。(1/3点)
∵SCP-CN-009が保持する情報災害は、オブジェクトについて説明した文章にのみ限定され、かつ影響を受けた文献の含意を根本から改変することはない。(2/2点)
∴よって、SCP-CN-009の危険性は極めて低いことから、オブジェクトクラスはSafeである。(0/10点)
修正:
∴SCP-CN-009の危険性は比較的低いが、後に行った実験の際、一定の知能と自由意志を持つことが判明したため、オブジェクトクラスは2009年5月6日付で、SafeからEuclidに再分類された。
(3)SCP-CN-009に対し実施される特別収容プロトコルを説明せよ。(9.5/10点)
1∵SCP-CN-009の危険性は極めて低い。(0.5/1点)
∴実験を行わない時は、SCP-CN-009はサイト-CN-21の標準型収容金庫の中で保管される。金庫は緩衝材で満たされ、かつ施錠されなければならない。(4/4点)
2∵SCP-CN-009は異常な硬度および破壊耐性、自己修復能力を有さない。(0.5/0.5点)
∵SCP-CN-009の主要な構成素材は、一般的なガラスである。(0.5/0.5点)
∴よって、SCP-CN-009は壊れやすいオブジェクトである。SCP-CN-009を運搬/輸送ないし、実験に用いる際は、細心の注意を払い、SCP-CN-009の損壊を回避しなければならない。(4/4点)
(3-1)応用: オブジェクトクラスのEuclidへの格上げに伴い更新された、SCP-CN-009の新しい特別収容プロトコルを説明せよ。(0/10点)
答: SCP-CN-009のオブジェクトクラス格上げ後、収容プロトコルは以下のように強化された:当報告書を除く、SCP-CN-009の影響を受けた全ての文献は、サイト-CN-12の低脅威異常物品保管庫に保管される。定期的に全文献を査読・記録し、内容に変化/増減が無いか、注意して確認する必要がある。新たに影響を受けた文献が確認された場合は、直ちに報告しなければならない。(10/10点)
SCP-CN-009によって生成された全てのSCP-CN-009-1に対して、職員は懐疑的な態度をもって当たらなければならない。
(4)現在把握している情報を基に、SCP-CN-009の外観と異常性質を説明せよ。(45/60点)
答: 1SCP-CN-009の外観は半径5.3cm、重さ23.5gの透明な球体である。検査の結果、一般的なガラスで構成されており、物理的・化学的性質に異常は見られないことが確認されている。
2実験の結果、SCP-CN-009は一定の情報改変/干渉能力を有することが判明している。オブジェクトについて説明や言及を行ったあらゆる文献の表題は、24時間以内に『XXX[XXX=文献執筆者がSCP-CN-009に付けた定義または呼称]についての詳述問題 練習テスト』に変化し、試験形式の内容に書き換えられる(元の文章が説明形式であった場合、試験形式になるよう表現に幾らかの改変が行われる)。改変後の内容は「問題パート」と「解答パート」、「添削・コメントパート」の3パートに大別される。
問題パート: SCP-CN-009による改変後に現れた内容であり、主として文献中のSCP-CN-009に関する情報を4つの主題に分割している。主題の表記は設問の形式をとっている。
解答パート: SCP-CN-009による改変前から存在していた内容であり、問題部分の真下に配置される。内容に大きな変動は見られないが、"∵/∴"(なぜなら···/したがって···を示す学術記号)と"答:"の2種類のフォーマットが出現する。
添削・コメントパート: SCP-CN-009によって情報が改変されてから24時間以内に、影響を受けた文献には大量の"添削・コメント"と題された注釈(SCP-CN-009-1)が出現する。SCP-CN-009-1の書体は文献の形式に関係なく印刷用の斜体文字となっており、記述記号は一切含まれていない。また、文字のサイズは影響を受けた文献のサイズに応じて変動する。SCP-CN-009-1はSCP-CN-009に対する説明の誤り/不足部分の客観的な修正や補完とみられている。
特筆すべきことに、一部のSCP-CN-009-1には主観的な意志や人格の存在がみられ、過去には財団に対する自身の見解/観点を踏まえたコメントも発せられた。しかし今の所、SCP-CN-009-1の真偽を証明する手段は存在しない。また、財団側からSCP-CN-009とコンタクトをとる試みは失敗に終わっている。SCP-CN-009の知性の有無を確かめるための研究が目下進行中である。
試験はこれにて終了です。お疲れ様でした!
今回の試験における 胡奇 さんの得点は:62.5/100点
合格判定ギリギリです。もっと頑張りましょう!
出題者:全自動出題/添削装置
製品バージョン:Beta 0.1
開発&デザイン元:聖クリスティーナ学院(略称C.C)メディアラボ生 A.L
注意:製品の機能は未完成であり、欠陥が存在します。私的利用のために勝手に製品を持って行かないでください。モニターを希望する方はC.Cメディアラボ[データ削除]年[データ削除]組のA.L君に申請してください。
新たな問題形式を製作中です!
- 1篇目は2009年3月10日に書かれた オブジェクトを説明した作文です 作者は北京市朝陽区に居住している曹卓凡 12歳学生 北師大附属小学校在学 で これはSCP財団がオブジェクトの異常性を初めて確認し 確保した感染文献です オブジェクトが添削を実施しなくなったため 当文献は現在 サイト-CN-21西エリアの低脅威異常物品保管庫第9区第4列560番収容金庫の中に保管されています
- 2篇目はオブジェクトの創造主である 母 が作成した 動作をテストするための文書です 彼女がオブジェクトの開発に成功したことは 事実が証明しています 2009年3月9日 母 が旅行のため 北京市を訪れた際 オブジェクトは紫禁城近くの切符売り場において 不幸にも紛失されてしまいました 4時間49分後 上述の曹卓凡に拾われ 家に持ち帰られることとなりました オブジェクトは何ら損傷を受けませんでしたが こうした悪質な事故は二度と起こさないようにしてください 違反者には厳罰が下されるべきです 母 によって発見される前に オブジェクトは財団に回収され オブジェクトクラスの鑑定・特別収容プロトコルの制定・外部からの隠蔽が実施されました それでもなお オブジェクトは異常性質を用いて 母 と通信することが可能です しかし 心配は無用です オブジェクトは 母 の身の安全を考慮し 財団についての詳細は 母 に伝えないようにしています 同様に 財団に対しても 母 の詳細を漏らさないようにしています 各種実行可能な手段を用い 財団の収容から逃れるべきか否か について 母 と議論した結果 財団の保護下から離脱することはあまりにも困難であり また 双方共に不必要な消耗や損失を招く恐れがあることから オブジェクトは財団の収容を受け入れることにしました このコメントは 母 の許可と添削の下 財団に向けて公開しています
- 3篇目は当報告書です これは財団中国支部によって作成されたSCP-CN-009のアイテム番号・オブジェクトクラス・特別収容プロトコル・異常性質の説明が記述された文献です 現存する全ての感染文献を同時に添削することは オブジェクトにとって困難になってきました 熟慮の後 双方の効率的観点から オブジェクトは財団が所有する残りの53編の感染文献に対し 内容の更新停止を自主的に決定しました ご迷惑をおかけしますが 何卒ご了承ください