SCP-4049

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Coming Soon - Rounderhouse


翻訳:

評価: -5

クレジット

タイトル: SCP-4049 - 獣穴
翻訳責任者: C-Dives C-Dives
翻訳年: 2025
著作権者: Rounderhouse Rounderhouse
原題: SCP-4049 - Beast Pits
作成年: 2018
初訳時参照リビジョン: 35
元記事リンク: ソース

評価: -5
4/4049 LEVEL 4/4049
CLASSIFIED
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アイテム番号: SCP-4049
Keter

特別収容プロトコル: 次元収容エリア23は専門機動部隊 イオタ-9 ("次元犬") によって警備されます。SCP-4049の入口に通じる長さ50mの通路はエアロックで密閉し、施設の他の部分から隔離します。また、通路には動体検知センサーが設置され、通路沿いに点在する一連の抑止機構に接続されています。これらには以下が含まれます。

  • LRAD 2000倍増幅音響砲 1門。
  • ブローニングM2重機関銃 2門。
  • 通路内にサリンガスを放出可能な空調システム。

SCP-4049-Aイベントが確認された場合、SCP-4049関連の実験は直ちに中断され、ATF イオタ-9 はSCP-4049-Bイベントが確認されるまで厳戒態勢に置かれます。SCP-4049-Aイベントから2ヶ月以内にSCP-4049-Bイベントが発生しなかった場合、Dクラス職員1名を利用して人為的にSCP-4049-Bイベントの開始を試みます。SCP-4049-Bイベントの進行中は、全ての抑止機構が活動中のSCP-4049-1個体に対して使用されます。

財団の金銭的資産が、アイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州における動物愛護活動や狩猟禁止法案の制定に向けたロビー活動、並びにスポーツ目的の狩猟に反対する世論の形成に投入されます。病院や警察署に潜入している財団職員は、SCP-4049-Aイベントか否かを確認するため、全ての自然発火現象を報告します。財団エージェントがこれらの事例を追跡調査し、信憑性を検証します。

SCP-4049-2との今後の交流は全て記録し、SCP-4049研究責任者 ナッシュに報告するものとします。

説明: SCP-4049は、アメリカ合衆国ワイオミング州の兵器工場 ████████ ████ 跡地の地下室にある鉄扉から進入できる異次元空間の指定名称です。当該アノマリーの内部に持ち込まれたGPS装置は例外なく機能しなくなり、また鉄扉以外の手段でSCP-4049の周辺にアクセスする試みも、剥き出しの地面にしか到達できないため効果が無いと確認されています。

SCP-4049は円形の部屋のような外観を有しており、床は土で、壁と天井は滑らかな白い大理石で構築されています。これらの材質のサンプル採取試行は、いずれもサンプルが次元境界を通過する際に自然発火したため、失敗に終わっています。部屋は幅20m 23mで、複数の塚が2つ 3つの同心円を描くように配置されており、うち12基 13基の塚に小さな白い大理石の墓石が据えられています。部屋の中心には直径2mの円形の空き地があります。各墓石には "κύων" と刻まれており、これは言語学者によって"猟犬"を指す古代ギリシャ語方言と確認されました。

SCP-4049-Aは、ワイオミング州、アイダホ州、またはモンタナ州に居住し、スポーツ目的の狩猟に強い関心を持つ男性にのみ発生すると思しき現象です。対象者は何らかの宗教的礼拝をおこなっている最中に自然発火し、衣服や所持品を全て残して消失します。また、石の鏃を取り付けた1本の矢が、対象者の居場所に近い地面に突き刺さった状態で発見されます。SCP-4049-Aイベントの終了時に、それまで目印が無かったSCP-4049内の塚1基の上に新しい墓石が瞬時に出現します。

SCP-4049-1は、SCP-4049-Bイベント中にSCP-4049内に出現する実体の総称です。SCP-4049-1の体格や体重にはある程度の個体差がありますが、いずれも共通して次の特徴を有します。

  • 四足歩行姿勢。
  • 人間・動物に対する極度の敵意。
  • 異常に厚い皮膚。
  • 自らの反射像を避けようとする生来の傾向。
  • 高速で前方跳躍するために用いられる筋肉質な後脚。
  • 不釣り合いに長く、鉤爪と肉球がある前脚。
  • 甲高い発声。
  • 直近のSCP-4049-Aイベントの被害者と同一の顔。
  • 人間と顕著に似通っているが、以下のような複数の相違点を有する体内構造。
    • 増強された背骨。
    • 2個の心臓。
    • 生殖器系の完全な欠如。
    • 追加1列の歯列と、それを内包するために拡大した口部。

SCP-4049-Aイベントから60日以内に、SCP-4049-Bイベントが98%の確率で発生します。現在まで、SCP-4049-BイベントがSCP-4049-Aイベントから30日以内に自然発生したことはありません。SCP-4049-Bイベントは、1体のSCP-4049-1個体が、SCP-4049の中心にある円形の空き地から穴を掘って這い出し、鉄扉を破ろうとすることを指します。SCP-4049-1個体の意図や目的地は不明です。

SCP-4049-Aイベントから60日以内に発生しなかった場合、SCP-4049-Bイベントはその後20〜50日以内 その後のある時点でいずれ発生しますが、60日を越えてから1週間ごとにSCP-4049-1個体は平均10%ずつ巨大化します。SCP-4049-Bイベントは、SCP-4049-Aイベントの直後に生きた人間を円形の空き地に配置し、SCP-4049-1個体をおびき出すことによっても誘発できます。

SCP-4049-2は、肉体を持たず、口頭での意思疎通が可能な実体です。SCP-4049-2は電子機器を自在に操作する能力を実証しています。SCP-4049-2との遭遇事例は現在まで事件I372のみです。

回収文書4049-1:

クマの群れが地元の別荘を荒らす
文責: グレン・ウィルソン

ガードナーヴィル警察は、地元の名士リチャード・サムソンの庭師から非常に興奮した通報を受け、彼の別荘へと出動した。到着した警察を待ち受けていたのは、短時間ながらも一際激しい竜巻の余波のごとき惨状であった。1階の正面全体が寸断され、庭は踏み荒らされ、屋内は徹底的に破壊されていた。ワイオミング・ハイウェイ・パトロール隊員らが30分以内に現場に駆け付け、この被害は3〜4頭のハイイログマが引き起こしたもので、少なくとも1頭が狂犬病に感染している可能性が高いと判断した。動物管理局はガードナーヴィル及び周辺地域の住民に対し、問題が解決するまでは原野に近付かないように勧告する声明を発表した。クマの追跡と安楽死を担当するチームとの契約は締結済みである。

上記の記事は、████年7月14日にワイオミング州の地方新聞 "ニオブララ郡新報" に掲載されました。財団エージェントが事件を野生のクマによるものとするカバーストーリーを一般社会に流布し、機動部隊イプシロン-6 "村のアホ" が、当時まだ正体不明だったSCP-4049-1個体の追跡・終了に派遣されました。問題の個体は4時間以内に終了され、その移動経路も特定されました。SCP-4049の位置には1時間以内に暫定収容施設が設営されました。

事件I372: ████年9月17日、ワイオミング州パトロール隊に潜入中の財団エージェントは、エルクの死骸が縛り付けられた炎上中の車両に遭遇し、その近場から石の鏃を有する矢を発見したとして、SCP-4049-Aイベントの発生を報告しました。次元収容エリア23とATF イオタ-9 は厳戒態勢を敷き、差し迫ったSCP-4049-Bイベントに備え始めました。████年12月3日になってもSCP-4049-Bイベントは発生せず、地域統括官によって、SCP-4049-1個体が巨大化しすぎて収容できなくなる前にイベントを人為的に開始すべきとの判断が下されました。当該イベントを誘発するため、Dクラス職員がSCP-4049内に派遣されました。以下は当時の音声書き起こしです。

事件ログ書き起こし

日付: ████年12月4日

探索担当者: D-09235

装備: 司令部との音声リンク1本、司令部に映像を送信するカメラ1台。

探索対象: SCP-4049


[記録開始]

司令部: ドアを通ってください。

D-09235: 了解、今から入る。

D-09235が鉄扉を開き、中に入る。

司令部: 何が見えますか?

D-09235: あんたたちが言った通りのものだけが見える。白い壁、土、墓石だ。

司令部: もっと部屋の中央に近付いてください。

D-09235: 分かった。

D-09235は円形の空き地に向かって動き出す。彼は2歩歩いて立ち止まる。

D-09235: いったい何だこりゃ?

司令部: どうしました?

D-09235: 今、犬の吠える声が聞こえた。どうなってる? どこからだ?!

音声リンクやカメラはいかなるノイズも感知していない。

司令部: 進み続けてください。もし他に何か聞こえたら報告をお願いします。

D-09235: オ、オーケイ。

D-09235は部屋の中央に向かって数歩歩いた後、立ち止まる。

司令部: では -

D-09235: 誰かがここにいる気がする。

カメラには誰も映っていない。

司令部: 我々からは何も見えません。確かですか?

D-09235: 分からん、なんとなくそんな感じ -

干渉によってD-09235のカメラ及び音声リンクとの接続が途絶する。実体を伴わない正体不明の女性の声 (後日SCP-4049-2と指定) が、音声リンクを介して司令部に直接話しかけ始める。

SCP-4049-2: 随分と長く私のペットたちを痛めつけてくれたな。貴様らが現れるまでに、私がどれだけこの獣穴を使っていたか分かるか?

司令部: 速やかに名乗りなさい、さもなければ強硬手段を取ります。

SCP-4049-2: 私の領地に侵入したうえに、私を脅迫するほど図々しいときたか。全く、人間の傲慢さには限りが無い。

D-09235とのあらゆる通信が途絶する。SCP-4049-2からの返答は受信されない。D-09235との通信を再確立する試みは失敗に終わる。

[記録終了]

この会話から7秒後、過去最大のSCP-4049-1個体 (体高11.2m) がSCP-4049を退出し、SCP-4049-Bイベントを開始しました。全ての抑止機構とATF イオタ-9の持続的な小火器射撃の同時併用によって、辛うじてSCP-4049-1個体は終了されました。これ以降、未知の実体からの接触はなく、財団職員はSCP-4049の内部から無許可の侵入者やD-09235の痕跡を発見できませんでした。

Footnotes
. 分析の結果、これらの矢に異常性は無いと判明したため、次元収容エリア23の保管ロッカーに収容されています。
. 財団の潜入職員。


本ページを引用する際の表記:

SCP-4049」著作権者: Rounderhouse, C-Dives 出典: SCP財団Wiki http://scp-jp.wikidot.com/scp-4049 ライセンス: CC BY-SA 3.0

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ページリビジョン: 1, 最終更新: 23 Apr 2025 16:04
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