私があなたと共に封じ込められているのではなく、あなたが私と共に封じ込められているのです。
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アイテム番号: SCP-2303
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 表面接触を防止するため、SCP-2303は6基の電磁気発生装置が配備された特殊なポリマー密封収容ユニットの内部で浮遊している状態に維持されます。SCP-2303が収容違反を試みた場合に備えて、緊急用の紫外線照明システムが収容室全体に設置されています。
補充は自動注入ライン経由で行われます。2303プロジェクト主任の直接承認が無い限り、収容室への立ち入りは禁止されます。承認された場合、紫外線遮蔽機能付きHAZMATスーツの着用と、完全な除染サイクルの実施が必須条件となります。
意思疎通の試みがあった場合は直ちに報告してください。
説明: SCP-2303は自律的な移動・形状改変能力を有するCMYK油性印刷インクの集塊です。SCP-2303は概ね不定形ですが、一時的な付属肢を生成して無生物や単純な生物を模倣できます。これらの模倣は粗雑で、精緻な詳細部分が欠けており、数秒以内に不安定化します。
SCP-2303は表面接触を介して有機物を代謝し、脂質、水、色素を抽出して自らの総体積を増大させます。影響を受けた有機物は急速に乾燥します - 典型的に、30秒以上の曝露は完全な組織崩壊に繋がります。この期間を超過した残骸は通常、ごく僅かな圧力でも崩れやすくなるため、研究には適していません。
SCP-2303は低次知覚力と一致する周期的な行動を示します。観察下において、SCP-2303は任意の物体表面にロールシャッハ・テストのような左右対称のインクブロット紋様を形成しています。これらの図像は通常、長期間の活動休止中や、SCP-2303の周辺環境の変化の直後に現れます。図像の解釈は未だ決定的なものではありません。職員はこれらの形成物に漠然とした既視感を覚えると報告し、顔、断片的な文章、場所を特定できない内部空間などに例えています。
最初の発見は2025年02月14日、ウェストヴァージニア州チャールストンで発生しました。43歳の男性が上肢と顔の深刻な皮膚外傷及び色素脱失で地元の病院に搬送されました。対象者は救助された時点で無反応状態に陥っており、入院から3時間未満で死亡しました。検死解剖では脂質の完全な枯渇と表皮色素の喪失が認められました。対象者から採取された被影響サンプルは空気に触れると溶解しました。
対象者の住居を調査していた回収チームは、大雑把に人間の輪郭を象った大きなインクの染みがオフィス空間の床に残されていることに気付きました。インクの跡は対象者宅のバスルームへと続いており、建造物の給排水系統に侵入し始めていたSCP-2303が後ほど発見されました。
補遺2303-1:
収容されて以来、SCP-2303は特段の誘因も無いまま、以下のインクブロット紋様を形成しています。
- 歪んだヒト型のシルエット。下半身が水溜まりのような形状になって分散している。
- ほつれた線で途切れている複数の交錯したループ。ほどけた繊維を連想させる。
- ギザギザの不規則な飛沫に囲まれた中央部の空白。大雑把ながら着座した人間の形状をしている。
回収された入居者記録の事後調査で、アパートメントは未発表の原稿を複数執筆していた作家の仮名である"E・キャロウ"の名義で賃貸されていたことが判明しました。彼の部屋から回収されたデスクの内部は、SCP-2303の組成と一致する乾燥したインクで被覆されていました。全ての引き出しは固化した残留物で密閉されていました。
回収された原稿は判読不能でした。いずれのページにも場当たり的な修正と未完成の部分が繰り返し見られますが、一貫した文章は残されていません。
SCP-2303の内部に知性ある意識が存在するか否かを断定する努力が進行中です。SCP-2303は直接の質問には反応しませんが、白紙を提示されると顕著に動揺する様子を見せます。
本ページを引用する際の表記:
「SCP-2303」著作権者: TheDesk, C-Dives 出典: SCP財団Wiki http://scp-jp.wikidot.com/scp-2303 ライセンス: CC BY-SA 3.0
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