アイテム番号: SCP-101-FR
脅威レベル: 赤 ●くろまる
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-101-FRは、財団のカバーする範囲において重大な収容違反を起こしています。それは世界的なインターネットとそのサーバーに存在しているため、(それがサーバー上でホストされていると仮定して)本体を見つけることは不可能と考えられているので、オペレーション"スカーレット・ローズ"が発令されました。
オペレーション"スカーレット・ローズ"についての詳細は、以下に記されています。
説明: SCP-101-FRは、デジタル的な擬態の能力を持つウェブサイトです。SCP-101-FRは、それ以外には扱うことのできないハッカーの作成した感染力の高いウイルスを送信し、そのコードを変更することによって、ハッカーの用いるコンピュータにセキュリティ的な隙を大量に作ることで、外部からの侵入(ハッキング)に対応する能力を持っていると考えられています。
その唯一の目的は、全世界に財団の存在を開示することであると推測されるため、私たちはSCP-101-FRが財団の存在を認識して興味を持っている集団を作成している可能性を考慮して、破壊を行わなければなりません。
SCP-101-FRはインターネット上で利用することのできる、"http://www.scp-wiki.net/"というアドレスを持ったサイトです。このサイトは、既存の財団データベースのほぼ完全なレプリカとなっています。SCP-101-FRをホスティングしているサーバーは、以前の研究でクラッシュしたコンピュータやコンピュータウイルスに感染したサーバーを追跡しようとしたところ、発見できませんでした。
これに類する他のサイトは見つかっていません。財団が唯一の影響を受けていると推測されます。
SCP-101-FRは、サーバーが民間のインターネットと接続されていない場合や、全ての問題を遮断するシールドに守られている場合などの様々な状況において、常に財団データベースの完全なリアルタイムの情報を維持することが可能です。財団データベースにSCP-101-FRがどのように接続しているのかは全くの不明です。新たな報告書がデータベースに登録されると、その報告書と完全に同一な記事が即座にSCP-101-FRに掲載されます。████/06/22にSCP-101-FRが発見された際、直ちに財団データベースをシャットダウンしたもののSCP-101-FRはオンラインのままでした。
SCP-101-FRは、時間が経過すると共に財団の支部が存在している国に基づいて、他のセカンダリサイトに財団支部のデータベースの全てのコピーを作り出しました。現在ロシア(http://scpfoundation.ru/)、韓国(http://ko.scp-wiki.net/)、中国(簡体字中国語: http://www.scp-wiki-cn.org/、および繁体字中国語: http://scp-zh-tr.wikidot.com/)、フランス(http://fondationscp.wikidot.com/)、ポーランド(http://scp-wiki.pl/main)、スペイン(http://lafundacionscp.wikidot.com/)、ドイツ(http://scp-wiki-de.wikidot.com/)、タイ(http://scp-th.wikidot.com/)、イタリア(http://fondazionescp.wikidot.com/)、日本(http://ja.scp-wiki.net/)、ウクライナ(http://scp-ukrainian.wikidot.com/)、ポルトガル(http://scp-pt-br.wikidot.com/)、そしてチェコ共和国(http://scp-cs.wikidot.com/)が確認されています。この動きはその国の言語で可能な限り最高の翻訳を行うため、読んでいる人物が財団の存在の可能性に容易に到達するように設計されているようです。
悪化: 特定の文書の、通常レベル3,4以上の職員でないと閲覧することができないようになっているアクセス制限が、一般大衆の用いる回線でもアクセスできるように破壊されていました。SCP-101-FRはミーム殺害エージェントすらも完全に無効化する未知の方法を保持していると考えられます。SCP-001ですらも、(ほんの1例を確認したのみですが)全てを参照できるようになっていると推測されます。幸いなことに、"スカーレット・ローズ"に則って作成された偽のファイルに繋げると、公衆への開示に対して相対的な安全性を保つことができます。
オペレーション"スカーレット・ローズ"
オペレーション"スカーレット・ローズ"は広範囲における不信を煽る指令です。
この指令にはいくつかの目的があります。
1.SCPへの不信: SCP-101-FRは、アマチュアのユーザーが娯楽目的のために偽の報告書によって構成したクリーピーパスタ(都市伝説)のサイトであることにする。
2.書き込みへの不信: SCP-101-FRは登録を行えば誰でも参加することのできるコミュニティサイトということにする。これを適用するため、一般的なユーザーの応募はbotによって自動的に拒否される。参加可能であるとの幻想を壊さぬよう、偽のメンバーを定期的に追加、削除し、実際の社会的交流を模倣する。これらの偽のメンバーは、基本的な人工知能LSH-3によって、必要であるならばSNSやフォーラムにおいて交流を行わせる。
bigre.pngメモ: 逆説的に、オペレーション"スカーレット・ローズ"によって接続されたSCP-101-FRは、財団の偽の報道を行うことに際して有益であるということを証明できました。確かに、ネット上での「エンターテイメント・サイト」としての財団の立ち位置が自動的に財団の実際の活動の証拠や証人の信頼を無くさせています。誰かが財団についての真実を目撃し、インターネットで報告を行えば、すぐにその人物はフィクションと現実の区別がついていない者、もしくは騙されやすい者だと考えられ、嘲笑されるでしょう。よって、SCP-101-FRを破壊するような研究はこのメリットを保持するために実際には行われません。
SCP-101-FRのハッキング:
SCP-101-FRは、ハッキングをすることにより変更を行うことが技術的には可能ですが、SCP-101-FRが対応する技術を持っているため、それは厳密に規制されなければなりません。
-ハブ、報告書またはサイトの内容全てを削除しようとする場合、敵対的に反応します。SCP-101-FRは削除されたコンテンツを復元し、直前にハッキングのために使用されたコンピュータに対する脆弱性を除去するためにそのコードを再構成し、ハッカーに対し未知の種類の非常に毒性の強いコンピュータウイルスを感染させます。
-コンテンツの追加、あるいは(例えば「wiki」のサイトを模倣したような)いくつかのコンピュータモジュールを追加した場合、SCP-101-FRはそれを盗作のデータとして一般に対しはっきりと公開します。内容があまりにも面倒なものであれば、SCP-101-FRは前述した攻撃をハッキングを行ったコンピュータに実行し、追加されたものを全て削除します。
-データの交換(他者がいくつかの単語を置換するなど)の場合、SCP-101-FRはそれに気付かないようです。これにより、名称や日付などの重要な情報の詳細を改竄することができます。改竄が(ハブを全て改竄するなど)あまりにも明白である場合には、SCP-101-FRは侵入したコンピュータを攻撃した上で改竄されたデータを全て削除し、改竄される前の物に差し戻します。
ブラウザバックを行うと以前に行われた編集の内容が全て無駄になってしまい、加えて将来のハッキングが更に複雑になることを忘れないこと。- O5-█
オペレーション"スカーレット・ローズ"のために使用される手段のリスト:
- 3人の監視エージェントからなる8つの観察部隊"リトルシスターズ"を複数のサイトに配備して、各国の財団が常にSCP-101-FRの進化を観察し、6時間ごとに報告を行います。あらゆる標準的な変化(新たな報告書、ログの追加または変更など)は正式なものと照らし合わせ、異常な変化(SCP-101-FRの潜在的な異常性など)は即座にO5-█に報告する必要があります。
- 3人の監視エージェントからなる8つの観察部隊"世界危機"はSNS、フォーラムや他のサイトによるSCP-101-FRに対する言及を監視し、世界中の複数の財団サイトに6時間ごとに報告を行います。人気のサイトである"SCP財団"に関するものは常に監視を行わなければなりません。「ファンアート」(財団のエージェントなど種類に関係ないSCPという媒体の芸術的表現)の生産は、余りにも現実に近付きすぎた場合は、著作権の関係によって削除し、調整しなければなりません。SCPオブジェクトと報告書が現実のものであると理解したインターネット利用者が確認された場合、即座にO5-█に報告する必要があります。
- 財団の研究センター-5に配備された12人のエリートハッカーやIT運用のプロフェッショナルからなる1つのハッカー部隊"暗号解読"は、外部からのハッキングによる対応性を評価し、デジタル的に符号化されたシステムの欠陥を見つけるために活動し、SCP-101-FRの研究責任者である██████・█████および█████████、加えてハッカー部隊"パペットマスター"に情報を送信しなければなりません。
- 財団の研究センター-5に配備された12人のエリートハッカーやIT運用のプロフェッショナルからなる1つのハッカー部隊"パペットマスター"は、"暗号解読"によって発見されたセキュリティ上の欠陥を利用して、責任者の██████・█████および█████████の下でSCP-101-FRの内容に最低限の変更を加える必要があります。行われる変更は、以下の通りです。
・一般人や実際の地名のあらゆる重複を避けるため、言及されている名前、日付、地名の変更。
・民間人に対し、実在のコミュニティ共有サイトであると錯覚させるための、サイトの「wiki」タイプの模倣。
・人工知能LSH-2やLSH-3による、偽のメンバーのシミュレーション(人体シミュレーションソフトウェア、リアリティ4は重大な疑問が生じた場合にのみ使用することが可能)。
・信頼性を増すための、レポートの矛盾の削除や現実的な要素の少量の添加。
ファイルは、1つを除いて削除されるべきではありません。
実際に、この問題はオペレーション"スカーレット・ローズ"とSCP-101-FRを取り囲む大きな詐称の詳細を明らかにしています。我々の努力の全てを無駄にし、財団がカバーしている出来事が一般の人々に読み取られてしまう可能性が出てきます。
補遺: 記事が正常にアメリカ版、ポーランド版、タイ版、ドイツ版、ウクライナ版、チェコ版、繁体字中国語版のウェブサイトから削除されました。SCP-101-FRはその削除に対し敵意を表していません。財団のカバーする範囲を守ることが出来そうです。