出典: SCP-4217 (rev.37, 2022年10月09日)
著者: Gentleman Thief Gentleman Thief
作成日(EN): 2018年12月20日
ナチスの書簡の1枚目にあった「"シュヴァルツヴァルト"検体(Black Forest Specimen)」は、1体の生きた生物工学的宇宙船を指しています。ドラマの『ファースケープ』を見たことがあったら、それに出てくる「リバイアサン」を想像してください。この宇宙船はここ太陽系に心惹かれるものを感じて見物にやってきたのですが、その時に最初に調べようと決めたものの一つが木星の大赤斑でした。しかしそこで不幸にも2399との争いが起こり、BFSは辛うじて難を逃れたのです。地球から発信された無線信号を受信したことでそこに技術を持った文明が存在すると気づいたBFSは、這う這うの体でこちらにたどり着き、1930年代初期〜中期のドイツに不時着しました。そこでナチスに見つかり棒で突き刺されまくった挙句、エイリアンに電気ケーブルを接続する方法が見つかってからは巨大戦艦の動力源に使われてしまったのでした。
-1個体を生み出した変異原というのが、失敗したスーパー兵士血清「化合物17」です。最後の海戦の最中、ビスマルクの乗員の大部分とBFSは残っていた薬品の全量に曝露し、結果彼ら(と近くにいた不幸な海の生き物たち)は融合して4217-Bを生み出しました。さらに、BFSが持っていた生物機械としての性質のおかげで、生じた融合体はビスマルクとも融合し、ここに新たなSCP-4217が誕生しました。この変化は、艦が大西洋の底で眠っていた間に、数十年の時間をかけて行われました。
4217はそのもとになったエイリアン、水兵、魚すべての記憶を持ち合わせていますが、それらのピースは... "混ぜこぜになった"ような状態になっています。通信ログの4217の発言は、サルが手話で話す様子を連想できるような表現にしてみました。これは、4217の持てる知能レベルはその程度だということを示すためのものです。おまけに、4217自身も理解しきれていない矛盾しあったその記憶が原因で、4217は解離性同一性障害と呼んでいい精神障害を発症しています。「敵対状態」とは、4217が「ナチスモード」に移行し、本能に突き動かされて「ビスマルク」に与えられた任務 — すなわち、連合国の輸送船に対する攻撃および撃沈 — を実行しようとしている状態なのです。
ソース: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Bundesarchiv_Bild_193-04-1-26,_Schlachtschiff_Bismarck.jpg?uselang=ja
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: File:Bundesarchiv Bild 193-04-1-26, Schlachtschiff Bismarck.jpg
著作権者: ドイツ連邦公文書館(撮影者不明)
公開年: 1940年撮影
補足: