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出典: SCP-7565 (rev. 10)
著者: Guaire Guaire
作成日(EN): 2023年08月28日
これは既存作品の再解釈を題材として2023年09月11日までENで開催されているリミックスコンテストの参加作品であり、SCP-1265 ("中生代地帯") のリミックスです。
原著者 Guaire Guaire 氏のコメント、ディスカッションページから抜粋
私はオリジナルの記事を楽しく読んでいますが、あれはモケーレ・ムベンベ、ムビエル・ムビエル・ムビエル、その他の"恐竜型未確認生物"の描写という点で、非常にありふれた問題を抱えてもいます。
SCP-1265は私が問題視する3つの事柄を全く無批判に提示しています。即ち、アフリカに恐竜が生息していること、アフリカ人がそれらの生物に先に述べたような名前を付けていること、そしてアフリカ先住民は恐竜についての知識が無いということです。
1点目は、問題視する理由の説明が一番簡単です。失われた世界ロストワールドが存在する、または第三世界に恐竜が生き残っているという信念は、特定の地域が原始的、野蛮、"時代遅れ"であり、ヨーロッパの"啓蒙されし"思想を示す必要があるという植民地主義から生まれたものだからです。
2点目ですが、真実からこれほど遠いものもありません。これらの名前は現地の言語ではチンプンカンプンです。実際のリンガラ語話者がこれらの名前を聞いた時、彼らは完全に支離滅裂だと思ったか、もしくはヨーロッパ人の主張とはかなり違うものを指す言葉として捉えたかでした。例えば、キヴ州の元首によれば、モケーレ・ムベンベは"虹"を意味するらしいです。モケーレ・ムベンベ、ムビエル・ムビエル・ムビエル、その他アフリカの未確認恐竜の大半はヨーロッパ人の創作であり、それらと合致する恐竜が現地に生息していたことはありませんでした。そして今日、アフリカ先住民がこれらの未確認恐竜の名前を使うのは、ヨーロッパ人からお金を稼ぐ時だけです。アフリカの森林地帯の只中でも、資本主義が存在するからには、食料、水、蚊に対する防備、野生動物に対する防備、衣服、シェルター、その他必要なものを買わなければいけませんからね。
そして3点目。ヨーロッパの本、マンガ、テレビ、映画はかなり以前からアフリカの内陸部に流通しています。ジャングルのど真ん中に暮らす平均的な人々でさえ、恐竜とは何なのか、特に有名な恐竜がどういうものか、少なくとも漠然とした知識を持っています。
私はIhpの記事をけなしたくてこのようなことを書いたのではありません。SCP-1265は優れた短編であり、非常に面白い作品です。しかし、リミックスコンは、あの記事がたまたま宿していた幾つかの発想に挑戦する絶好の機会でした。
ファイルページ: SCP-7565
ソース: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Pasta-Brontosaurus.jpg
ライセンス: パブリックドメイン/CC0
タイトル: Pasta-Brontosaurus.jpg
著作権者: Charles R. Knight
公開年: 2010 (1897年製作)